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日光東照宮の回転燈籠はオランダからの献上品

右:陽明門の左下に灯籠が
陽明門にある8角形の燈籠(とうろう)は、1636年にオランダから奉納されたものです。
軸を中心に回転します。
オランダからの東照宮への奉納は3回おこなわれました。

上部についている三葉葵(みつばあおい)の紋が、まちがえてさかさまになっています。


日光東照宮オランダ燈籠・模刻制作

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1600年代アジアの海は激しく流動していました。

1624年オランダは台湾・台南市にゼーランディア城(安平古堡)を築きました。
日本との貿易中継基地に使うためでした。

そのころ日本は台湾などを拠点にアジア各地との貿易を拡大しようとしていました。
1626年2隻の日本船がゼーランディア城近くに立ち寄りました。
中国大陸との貿易のためでした。

オランダは、貿易品に課税し、日本が支払いを拒否すると、貿易品を没収しました。

1628年、報復のために、日本の朱印船が500人の乗組員と武器を満載して、ゼーランディア城を攻撃しました。
貿易品を奪い返し、オランダ人5人を人質に取り、長崎・平戸の商館を封鎖しました。



このころは、台湾があり、中国があり、東南アジアがあって、
大航海時代でした。


この事件の解決には10年かかりました。


オランダは、さまざまな品物を将軍に献上しました。
東照宮にあるアムステルダム製の銅の回転灯籠はこのときに献上されたものです。

回転灯籠の裏には、このようなドラマがありました。

【cf.】田中優子『江戸の想像力』


朝鮮通信使や琉球慶賀使も日光を訪れ、
日光東照宮の宗教的権威を高め、
「世界の徳川幕府」 を海外に知らせました。

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日光を歩く 目次

(改稿:2011年12月)

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