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かつての仏教は最先端の科学

風水(ふうすい)、陰陽道(おんみょうどう)、仏教とか言うと、「古い、非科学的だ」と思いがちです。
風水説とは、環境学、地理学、天文学、哲学、宗教をあわせた快適生活学です。
陰陽道とは陰と陽で物事を占う術です。

仏教などの宗教は、かつては最先端の科学でした。
仏教、仏像は、『四谷怪談』や小泉八雲の『耳なし芳一のはなし』を見てもわかるように、怨霊(おんりょう、たたり)を封じ込める手段でもありました。

桓武(かんむ)天皇が、最澄(さいちょう、767-822)、空海(774-835)を唐に派遣したのは、怨霊退治に効く新しい宗教科学を輸入するためでもありました。

最澄や空海は、最先端の技術ももたらしました。
建築技術、彫刻技術、木版技術、油、しょうゆ、紙の製造方法などです。

神社の屋根はわらぶきでしたが、お寺の屋根は瓦ぶきになりました。

弘法(こうぼう)大師・空海は、温泉を発見したり、ため池や土手をつくったりして、各地で感謝されていますが、唐からの最新の土木技術を存分に使ったからでしょう。

日本には、陰陽寮(おんみょうりょう)という「警察+気象庁+厚労省」が合体したような官庁が奈良時代前からありました。
陰陽寮の役目は、怨霊を鎮魂(ちんこん)することでした。
廃止されたのは明治になってからです。