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在原業平 (ありわらの なりひら)

【川越】三芳野神社他
【ゆかりの作品】『伊勢物語』 

在原業平は、『伊勢物語』の主人公で、六歌仙の1人です。

平安前期の皇族の出です。
 多くの恋愛の歌が古今和歌集にのせられています。

川越に関係する 在原業平の歌が『伊勢物語』におさめられています。

    我が方(かた)によると鳴くなる 三芳野の田面(たのむ)の雁を
 いつかわすれむ

 ≪私の方に心をよせると言ってる、三芳野の私をたよりにしているお嬢さんを、いつの日に忘れましょうか。≫

三芳野とは川越一帯の名称で、初雁の名所でし た。 <* 三芳野の場所については、異説あり。>
歌碑が三芳野神社門前にあります。

 この歌の前段は、娘の母親が歌ったものです。
母親は、娘を在原業平にめあわせたいと思っていました。

    三芳野の田の面(む)の雁も  ひたぶるに    君が方(かた)にぞ
   よると鳴くなる 

≪三芳野の田の面にいる雁も、ひたすら一方へ寄っていきますが、そのように私の娘も ひたすらあなたの方へ心を寄せていると申しているようです。≫ 

この歌への返歌が業平の歌でした。