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ぎょうざの満洲、関西へ進出(NK2012/8/28)


ぎょうざの満洲、関西へ進出 5~10年後に50店 

2012/8/28 0:28
日本経済新聞 電子版
787文字
 埼玉県を中心に中華料理チェーンを展開するぎょうざの満洲(埼玉県坂戸市、池野谷ひろみ社長)は関西に進出する。9月以降に大阪市へ2店を出し、今後5~10年で関西圏で50店舗体制にする。埼玉県と東京都西部に集中して出店してきたが、店舗網の偏りが災害時などのリスクになると判断し出店地域を広げる
 まず9月中旬にJR大阪環状線の野田駅前、11月下旬に京橋駅前と大阪市内に2店を開く。2店合計で客席数は110席、月間1500万円の売り上げを見込む。設備投資額は8000万円。
 今後は大阪市内や阪神間で年間4店程度の出店を進め、15年には関西に生産工場を建てることも視野に入れる。関西圏へは当面は坂戸工場(埼玉県坂戸市)から冷凍ギョーザを運ぶ。
 ぎょうざの満洲は東武東上線や西武新宿線、池袋線沿いを中心に64店舗を展開する。自社の保養施設である温泉旅館内の1店を除き埼玉と東京西部にあり、坂戸工場から半径40キロメートル圏内に出店している。一定地域内に集中出店して顧客をつかむドミナント戦略をとる。
 この地域での出店が一段落し、工場の生産能力が限界に近づくことから人口が多く需要が見込める関西への進出を決めた。食い倒れの街として知られる大阪でも「素材にこだわる当社の製品は受け入れられる。(外食の激戦区で)接客ノウハウを吸収できる利点もある」(池野谷社長)と考えた。
 同社のギョーザの特徴は皮の水分量を示す加水率が50%と高く、もちもちした食感。大手外食チェーンなどの採用実績もある。農家との直接取引で食材の調達費を減らすなどし価格を低く抑え、味も素朴な味に仕上げることでリピーターを増やしている。定番の焼きギョーザ12個、ご飯、スープ、漬物がセットの定食は500円だ。
 こうした戦略で過去10年間、ほぼ年1割の増収を続ける。13年6月期の売上高は前期比13%増の58億円の見通しだ。
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