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ホンハ・デルタは、ベトナム民族発展の舞台

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ベトナム北部の山地は、ヒマラヤ山系が延長したもので険しいです。
ハノイのあるホンハ(紅河、Honghe)川は、山間に深い峡谷をうがち、下流でホンハ・デルタをつくります。
日本の川に似て、流路が短く、傾斜が急で絶えず氾濫します。
雲南の鉄分を大量に含んで赤っぽい色を呈しているのでホンハ(紅河)川とよばれています。

ホンハ・デルタでは、流れ来る土砂のため年々川床が上がり天井川となっています。
堤防は次第に高くなり、その高さは場所によっては水田面よりも8m も高く、雨季にはその高さいっぱいに水が流れます。
したがって一度決壊すると、被害は甚大となります。

東南アジアの雨季の洪水は、一般に稲と魚を育ててくれる恵みと歓迎されます。
しかし、北ベトナムのホンハでは洪水は、日本と同様、恐怖の対象となっています。

このため、人々は、古来より協力しあって、治水、築堤をおこなってきました。

北ベトナム人が勤勉で、集団行動が得意 といわれるのも、このホンハ・デルタとの格闘に由来するところが大です。