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訪日客取り込み、地域一体で インバウンドシンポ
2016/9/28 nk highlighter

 日本経済新聞社と日本政府観光局(JNTO)は28日、インバウンドシンポジウム「観光ビジネス大国へ~実装への課題~」を都内で開いた。

東京大学大学院の藤本隆宏教授は基調講演で「地方の観光地はエリア全体で伸びてきたところが多い」と述べ、「製造業とサービス業が学び合い、一体で取り組んでいくことが重要だ」と語った。


ものづくり経営研究センター 藤本隆宏


 高速バス大手のウィラー・アライアンスの村瀬茂高代表取締役は「地方で人口減少が進むなか、観光を中心とした街づくりの重要性が増す」と強調。アジアを中心とした訪日客の取り込みに向けて「訪日客が自国を旅行している感覚で日本を観光してもらう仕組みをつくることが重要だ」と話した。


WILLER GROUP 代表取締役 村瀬 茂高


 三井不動産の世古洋介・執行役員ホテル・リゾート本部長は「観光資源の有効活用や海外への情報発信などで集客が安定すれば地域の雇用創出につながる」と話した。その成功例として三重県志摩市に誘致したアマンリゾーツの高級ホテル「アマネム」を挙げた。


アマネム公式サイト
三井ガーデンホテルズ

 「ゴールデンルートから地方へ~インバウンド消費8兆円を目指して~」と題したパネルディスカッションでは、三菱総合研究所の劉瀟瀟(りゅうしょうしょう)研究員が「訪日客の消費行動の変化を意識することが必要だ」と話した。訪日客の関心が大量の買い物である「爆買い」から、日本ならではの体験に移っていると指摘した。

 兵庫県豊岡市では訪日客向けのWi―Fi(ワイファイ)のデータを取得し、国籍や移動経路などを分析中貝宗治市長は「訪日客が何を求めているかを把握し、より魅力的な観光素材は何かを考えて売り込むことが重要だ」と話した。


豊岡観光協会
中貝宗治


 里山再生などを手掛ける文化事業部(長野市)のセーラ・マリ・カミングス代表取締役は「地方には日本の良さが色濃く残っている。課題は多いが可能性は大きい」と話した。


セーラ・マリ・カミングス

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