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米高級ホテルのリッツ、日光進出 訪日客に照準

米高級ホテルのリッツ、日光進出 訪日客に照準
2016/9/28 nk highlighter

 米高級ホテルの「ザ・リッツ・カールトン」が栃木県日光市に進出する方針だ。中禅寺湖畔に約2万平方メートルの土地を持つ東武鉄道と組み、2019年にも開業する。日本では東京、大阪、京都などに次ぐ拠点になる。16年の訪日客が2000万人を超える見通しのなか、地方にも広く外国人客が来訪していることに対応する。

 東武鉄道が1月に営業を休止した日光レークサイドホテルの跡地を活用する。日光湯元温泉から源泉を直接引くこともでき、世界遺産となっている日光東照宮などにも車で30分程度の場所にある。新設するホテルの規模、運営方式については、リッツ・カールトンを運営する米マリオットグループと東武鉄道が調整している。

 リッツ・カールトンはすでに東京、大阪、京都、沖縄に拠点がある。20年までに北海道ニセコ地区にホテルを建設することを表明しており、日本での事業拡大を進めている。

 日本政府観光局によると、今年1~8月の訪日客数は1606万人と前年同期比25%増えている。滞在先も多様化しており、観光庁の調査では、外国人宿泊者数のうち、「ゴールデンルート」といわれる東京、大阪、京都の1都2府以外の割合が15年は5割を超えた。20年の東京五輪に向け、訪日客がさらに増え、滞在先が地方に広がるとみられている。

 東武鉄道は、世界の有名建造物の模型を展示するテーマパークといった観光拠点を沿線の日光・鬼怒川地区に抱える。同地区には世界遺産である日光東照宮などの観光名所もある。17年夏には蒸気機関車の営業運転を復活させる。地域の魅力を高め、訪日客の呼び込みも強化している。

 同社は8月下旬には、地元名門リゾートホテルを手掛ける金谷ホテル(日光市)を今月30日付で買収すると発表。グループの相乗効果を高める施策を矢継ぎ早に打ち出している。

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