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高血圧は大病の原因 改善を。奈良信雄

NK2015/6/7、奈良信雄

 血圧は血液を全身に運ぶのに重要であるが、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしだ。
血圧が高すぎれば、ボディーブローを浴びるように血管が絶えずダメージを受ける。その結果、血管が硬くなってしまう。つまり動脈硬化になる。

 動脈硬化はただ単に血管が硬くなるだけではない。
血管の内側の直径が細くなったり、壁に傷がついて血栓を作ったりする。
こうなると、圧力が高いにもかかわらず、血液の流れが障害される。
これが心臓や脳など生命の維持に重要な血管に起こると大変なことになる。
心筋梗塞や脳梗塞などの原因になるからだ。

 もちろんあまりにも血圧が高くなると、血管が破れ、脳出血やくも膜下出血など、命に関わる病気をも引き起こしかねない。

 高血圧は、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上とされる。
数値が高ければ高いほど危険といえる。

 血圧が高くなるのは、体質もある。
しかし、塩分の取り過ぎ、睡眠不足などによるストレス、酒の飲み過ぎ、肥満、運動不足などが原因になる。
だからこそ生活習慣病として注意が向けられる。
血圧を正常に保ち健康生活を送るには、まずは自分の生活を見直し、心当たりがある場合には、早速にでも気をつけていただきたい。

(順天堂大学医学部特任教授 奈良信雄)

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