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1-29、1972年。はじめての戸籍調査。人口は3300万人。

1-29、1972年(明治5年)。はじめての戸籍調査。人口は3300万人。

平安時代は300万人でした。

人口は5000万人になっても、ロボットがいれば大丈夫でしょう。



直虎観光 浜松市が中心市街地のてこ入れ策

直虎観光 浜松市が中心市街地のてこ入れ策
2017/1/26 nk

 8日に放送が始まったNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」。主人公の井伊直虎が生涯の大半を過ごしたドラマ主舞台の浜松市では観光振興への期待が高まっている。ドラマ館の前売り券の販売も好調で、直虎ゆかりの龍潭寺(りょうたんじ)も観光客が増えている。一方、こうした目玉施設はJR浜松駅周辺の中心市街地から離れており、官民で市街地を含めた観光客の回遊性を高める取り組みが始まった。

 井伊家菩提寺の龍潭寺は、ドラマ放送開始後の休日は1500~2000人の拝観者でにぎわっている。例年の2.5倍程度の入り込みで、武藤宗甫住職は「これでも参拝者が一番少ない時期。暖かくなればまだまだ増える」と期待を寄せる。

 市が龍潭寺近くに整備した目玉観光施設「大河ドラマ館」は15日の開業前の前売り券の予約や販売が25万枚を突破し、出足は順調だ。オークラアクトシティホテル浜松(浜松市)が2016年12月に発売した「直虎満喫宿泊プラン」は団体旅行を中心に予約や問い合わせが伸びており、宿泊業も特需に沸く。

 一方、直虎ブームをいかにJR浜松駅周辺の振興につなげるかが課題のひとつ。龍潭寺など直虎関連の史跡はかつて「井の国」と呼ばれた旧引佐町に集中。浜松駅からは20キロメートルほど離れているためだ。浜松商店界連盟の河合章会長も「回遊性を高める施策がなければ、中心市街地への人の流れは限定的になってしまう」と懸念する。

 遠州鉄道(浜松市)は浜松駅から龍潭寺などを結ぶバスや電車の1日乗車券と、龍潭寺や大河ドラマ館の入場券などを組み合わせた「いいね!直虎1Dayパス」(2300円)を15日に発売した。パスは浜松駅前の遠鉄百貨店で使えるクーポンもセットにしており、観光客に旧引佐町地域から同駅周辺に戻ってもらうことを狙った。大手旅行会社のツアー商品向けなどを中心に引き合いが増えているという。

 浜松市は浜松駅周辺の魅力を打ち出そうと、同駅近くに自転車64台を用意したレンタサイクルの実証実験「はままつペダル」を始めた。同駅近くには浜松城など徳川家康公ゆかりの史跡も多く、「中心市街地の魅力ある施設の回遊に使ってほしい」(鈴木康友浜松市長)とアピールしている。

 同市はレンタサイクルのツアーも企画。スマートフォンを使ったスタンプラリーなどを組み合わせて相乗効果を高める。

 日銀静岡支店の試算では、大河ドラマ放送による静岡県への経済効果は179億円。観光客の流れが広がれば試算以上の効果も見込める。

 静岡大学で観光産業を研究する狩野美知子准教授は「官民の施策で回遊性が高まれば滞在時間が伸び、さらに消費を促す効果がある」と指摘。「行政と観光産業だけではなく、市民が一体になって名所や特産品などを案内できる体制つくりがカギになる」と提案する。

 袋井市などでは市民が「ブロガー」として地域の魅力を発信する取り組みを始めている。直虎ブームの効果を広く波及させるためには、市民の力の活用も欠かせない。(伊神賢人)

訪日客を逃すな!寺も“思い出づくり”へ「いらっしゃ~い」

訪日客を逃すな!ホテルも寺もアクティビティに本腰 “思い出づくり”へ「いらっしゃ~い」

2017.1.25 sk

 ホテル業界がアクティビティ(旅先での娯楽)のサービスを強化している。中国人観光客らの爆買いが一巡し、買い物中心の「モノ消費」から、催し体験など「コト消費」へニーズが移行しているためだ。各社は「思い出を売る」ことで独自性をアピールし、リピーターの獲得を狙っている。(田村慶子)

カクテル作りから剣舞、ランニングまで

 関西の高級ホテルの一つ、ザ・リッツ・カールトン大阪(大阪市北区)は昨年11月、高価格客室「クラブフロア」の宿泊客を対象に砂糖を使った美容品やカクテルづくりを体験できる講座を始めた。スパセラピストやバーテンダーらホテル内で働くスタッフが講師を務め、専門技術を生かして「思い出づくり」のサービスをする。

 ザ・リッツ・カールトン京都(京都市中京区)は「体感京都」をテーマに20以上の講座を提供。剣舞や和傘づくりのほか、総支配人らとランニングに汗を流すという一風変わったプログラムも。「お客さまとの接点をつくることで、ニーズや不満を吸い上げられる」と広報担当者は話す。

背景には危機感も

 こうしたアクティビティ強化の動きは「コト消費」の広がりに対応したもの。観光庁の「訪日外国人消費動向調査」によると、平成27年に訪日客が日本国内で使った「娯楽サービス費」は前年の約2・3倍となる1058億円。同約2倍だった買い物代を上回る伸びを示した。

 ホテル業界では、アクティビティを強化することで新たな収益源を確保できるだけでなく、レストランなど客室以外の館内施設を利用してもらうきっかけになるとみられている。

 都市部では旺盛なインバウンド需要に対応するためのホテルの開業ラッシュで「いつかは施設過剰になる」と危機感が高まっている。低価格帯のホテルに客を奪われないようにするためにもアクティビティ強化は重要な戦略となっている。

新たなビジネス

 民泊仲介サイト「エアビーアンドビー」は昨年11月から、東京を含む全世界12都市、約500の体験ツアーなどを仲介。宿泊先仲介の枠を超え、旅行代理店事業に乗り出している。アクティビティを企画・提供する民泊運営者を募っており、1年以内でさらに50都市以上を追加する計画だ。

 そんな中、積水ハウスは寺や神社の遊休地などにインバウンド向けの宿泊施設をつくる「宿坊」事業に乗り出した。第1弾は大阪市天王寺区で今年3月の開業を予定。周辺の寺から協力を得て、写経や座禅など一般の観光客が気軽に社寺体験できる施設を増やす。いわばアクティビティを前提にした宿だ。

 今年中に10棟を計画する同社だが、候補地を探すまでもなく「宿坊ができないかとの問い合わせが増えている」(担当者)。檀家の減少や後継者不足、財政難といった悩みを抱える寺社が新たな収入源として注目しており、観光客を対象にした宿坊は既に全国で約300カ所あるという。

 平成24年ごろから始まった訪日ブームは5年目に入り、定番コースや買い物以外の特別な楽しみを求めるリピーターも増えてきた。訪日をブームに終わらせず定着させるため、関係業界は「コト」の提案力を競っている。

静岡県、観光戦略に統括組織…静岡ツーリズムビューローを設置

静岡県、観光戦略に統括組織…静岡ツーリズムビューローを設置
2017年01月26日  yomiuri


 ◇ブランド力向上など

 県観光協会(静岡市駿河区)内に、県全域の観光戦略のかじ取り役となる組織「静岡ツーリズムビューロー」が25日設置され、川勝知事や関係者が出席して開所式が行われた。今後は、民間の力も取り入れ、外国人観光客のさらなる誘致に向け、市場調査や戦略的プロモーションなどを行う。

    ◇

 観光庁などが推進する「日本版DMO」(観光地域作り推進法人)の機能を果たすため、県が主体となり、開設した。

 従来の観光協会では、県が立案した事業の実施といった「受け身」の取り組みが多く、地域の住民や農林漁業、商工業などの関係者を巻き込んだ取り組みや、来訪客に関するデータの収集や分析が不十分だという課題が指摘されていた。

 新組織は観光地としてのブランド力の向上や効果的な宣伝活動など民間の手法を取り入れるため、外部から公募で総括責任者などを招いた。当面は6人体制で、観光戦略の策定やマーケティング調査を行うほか、県内5地域で設置の検討が進む地域DMOや各市町の観光関係者らとの連携を図る。

 県内の宿泊施設への外国人の延べ宿泊者はインバウンド(訪日外国人客)が好調で2014年の78万人が15年は174万人と倍増した。県は17年に230万人、19年には350万人とする目標を掲げている。ただ16年は、10月までの調査では15年の同時期より減っており、勢いに陰りも見られる。今後、目標に近づくためには様々な工夫が求められる。

 開所式で、川勝知事は「科学的に分析し、静岡の魅力を内外に発信していく取り組みで、大きな期待を寄せている」と述べた。

 公募に応じた241人から総括責任者に選ばれ、今月就任した府川尚弘さん(45)は観光のコンサルティング会社からの転身。府川さんは「地域の方々が自信を持って準備した旅行商品を、売るための販路、買いたくなるような市場環境を作ることが大きな目標だ」と抱負を話していた。

2017年の世界十大リスク予想。米の指導力低下が首位。イアン・ブレマー

今年の世界十大リスク予想。米の指導力低下が首位。ユーラシア・グループ
2017/1/4 nk

1  独立した米国
2  中国の激しい対応
3  力を失ったメルケル
4  インドで構造改革進展なし
5  テクノロジーと中東
6  中央銀行の政治家
7  ホワイトハウス対シリコンバレー
8  トルコ
9  北朝鮮
10  南アフリカ  

 【ニューヨーク=平野麻理子】政治リスクの調査会社ユーラシア・グループは3日、2017年の世界の「十大リスク」を発表した。首位は「独立した米国」で、トランプ次期米大統領のもと、米国が世界の諸問題の解決などでリーダーシップをとらなくなる可能性を指摘した。2位には秋に共産党執行部の人事が控える中国、3位にはメルケル独首相が力を失った欧州を挙げた。

 国際政治学者のイアン・ブレマー氏が率いる同社が毎年発表する予想は、市場関係者の注目度が高いことで知られる。16年は「(欧米)同盟の空洞化」や「閉ざされた欧州」などを上位のリスクに予想。実際、16年には英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決め、米国では北大西洋条約機構(NATO)を批判しているトランプ氏が次期大統領に選ばれた。

 17年も引き続き米国が同盟国や国際機関、通商条約から距離を置くリスクがくすぶる。ブレマー氏は大統領選以前から米国の指導力低下でリーダー不在となる世界を「Gゼロ」と名付け、危険性を指摘してきた。

 17年のリポートでは「トランプ氏が米国の(次期)大統領に選ばれたことで、Gゼロの世界がすぐそこまできている」と改めて警鐘を鳴らした。

 2位の中国では、秋の党大会を経て習近平政権が2期目に入る。最高指導部が大幅に入れ替わる予定で、「(1978年の)改革開放以降で最も複雑なイベントになるだろう」と予想。習氏の指導力に改めて注目が集まる中で、「習氏は中国の利益に対する外からの挑戦に対し敏感になり、これまで以上に外交問題について強硬に対応するだろう」とみる。

川越奉行所見廻り組発足。防火と夜の観光活性化

川越奉行所見廻り組発足。防火と夜の観光活性化
2017.1.19 15:15 sk

 埼玉県川越市中心部の防火意識を促し、観光にも役立てようと、江戸時代の火付け盗賊改めを模した「川越奉行所見廻(みまわ)り組」が発足。18日は時代劇「鬼平犯科帳」を思わせる装束でメンバー8人が一番街や大正浪漫夢通りなどを見回り、拍子木を鳴らして火事に注意を呼びかけた。

 結成したのは、川越藩火縄銃鉄砲隊保存会会長の寺田勝広さん(72)。東京都内の観光関係者に「川越は小江戸という割には時代劇がかったものが少ない」と指摘を受け、約10年前に短期間実施した火盗改めスタイルの防犯活動を昨年12月20日に復活。名称も「川越奉行所見廻り組」と名付けた。

 見廻り組は今年から「川越きものの日」に合わせ、毎月8、18、28日の夕方から夜にかけて見回りを行うことを決定。4回目となる18日は午後5時半ごろにちょうちんを灯し、拍子木を打ちながら一番街近くを出発。とばりが降りた蔵の町に繰り出すと、商店の人たちに声を掛けられ、観光客も驚いた様子でカメラを向けていた。

サントリーの向獅子(むかいじし)マーク <日経新聞小説


向獅子(むかいじし)マーク /weblio

向獅子マーク

かつてのサントリーの社章。
この向獅子マークの原型である「中央三角向獅子」は明治31年、鳥井喜蔵(鳥井信治郎の兄)の名義によって商標登録されました。
そして明治39年、信治郎は最初の製品に「向獅子印甘味葡萄酒」と名づけ、このマークを使用しています。

また、社章となった2頭の獅子が向かい合って楯を守っているマークは、すでに昭和4年わが国で最初に発売された本格ウイスキー「白札」の肩貼に見られます。

この楯には二つのSの文字が書かれていますが、このSSは、ラテン語の「スピリタス サンクタス(SPIRITAS SANCTUS)」の頭文字をとったもので、「聖なる生命」「いのちの水」という意味です。

ウイスキーやブランデーは、昔「生命の水」と呼ばれており、サントリーにもゆかりの深い言葉でした。

なお、獅子の紋章は百獣の王として、その強さ・威厳のある美しさから西洋では古くから最も多く用いられている紋章の一つです。


伊集院 静『琥珀(こはく)の夢  鳥井信治郎と末裔』
*琥珀(こはく)
黄味を帯びた天然樹脂の化石で、宝飾品として珍重されてます。

信治郎
    「こうやって二頭が向き合うてんのを
"向獅子(むかいじし)"言うて、
強い上に縁起がええんだすわ」

    日本経済新聞 2017-01-24

【※】
この商標がやがて、
    鳥井商店から、
    寿屋(ことぶきや)、
そして サントリー
と飛躍する会社の第一号の商品、
    ”向獅子印 甘味 葡萄酒(葡萄酒)”
となる。


*この新聞小説を、わたし(桑原政則)は毎朝音読して関西弁の勉強をしています。

サントリー の由来
鳥居 さん  → トリー・サン → サン・トリー  


帯津良一のページ

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タイ、教育の失敗、どう立て直す?

タイ、教育の失敗、どう立て直す?
2017/1/11 nk 見出しを校正

 タイで「教育の失敗」への落胆が広がっている。経済協力開発機構(OECD)が発表した約70カ国・地域の15歳を対象に実施した学習到達度調査(PISA、2015年実施)で、成績が振るわなかったためだ。

科学応用力54位、読解力57位、数学的応用力54位(日本はそれぞれ2位、8位、5位)。一握りのエリート校とその他の学校との格差などがやり玉に挙がった。

 ライバル視するベトナムが科学応用力で8位だったのをはじめ、軒並みタイを上回った衝撃も大きかった。ベトナムのIT(情報技術)最大手FPTなどの成長にも同国の理系教育が一役買っているのだろう。

進出先の教育水準は外資にとっても大きな関心事だ。タイが教育をどう立て直すのか。ほかのどの国よりもタイに投資してきた日本の産業界にとっては他人事ではない。

温泉道場(埼玉県ときがわ町)、旅行業に参入

温泉道場(埼玉県ときがわ町)、旅行業に参入
2017/1/7 nk

 日帰り温浴施設の展開や事業再生を手掛ける温泉道場(埼玉県ときがわ町)は旅行業に参入する。2月に三重県の企業から事業を買収し、バスツアーなどの旅行商品の販売を始める。自社の温浴施設を組み込んだツアーを企画するなど既存施設の集客力向上につなげる。アウトドアや農業体験などがコンセプトのツアーで若年層を取り込む。

 これまで四日市ヘルスセンターは、三重県内の高齢者を中心に、寺社を巡る旅行商品などを企画し販売してきた。今後は温泉道場の施設発着のツアーなどを検討し、若年層にも売り込む。訪日外国人観光客を取り込むことも視野に入れている。

 温泉道場は埼玉県内で4施設を運営しており、それぞれ「北欧風のカフェ」「グランピング」「発酵」など異なるコンセプトの温浴施設を展開している。山崎社長は「温浴施設を組み込みながらローカルに光を当てるようなツアーを企画していきたい」と話す。

 例えば、ぜいたくにアウトドアを楽しむ「グランピング」をテーマにした同社のおふろcafeビバーク(熊谷市)と近郊のキャンプ場を連携させ、アウトドアを前面に打ち出したツアーなどを検討する。ツアーは自社のホームページや各施設で販売する。

 四日市ヘルスセンターから取得する事業の売上高は約5億円。温泉道場は不採算の温浴施設再生も行っており、四日市の温浴施設も改修し、3年後には20%増の6億円を売上高を目指す。全体の2017年3月期売上高は13億円を見込んでいる。

「1人あたり」は最低な日本経済の悲しい現実。D.アトキンソン

「1人あたり」は最低な日本経済の悲しい現実
日本の生産性は、先進国でいちばん低い

デービッド・アトキンソン :小西美術工藝社社長。 東洋経済。2016年12月09日

「『日本の生産性は先進国で最低』と言われて、悔しくないですか。私は、悔しいです。日本はこの程度の国ではありません」(撮影:尾形文繁)

日本は「成熟国家」などではない。まだまだ「伸びしろ」にあふれている。
著書『新・観光立国論』で観光行政に、『国宝消滅』で文化財行政に多大な影響を与えてきた「イギリス人アナリスト」にして、創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社社長であるデービッド・アトキンソン氏。
彼が「アナリスト人生30年間の集大成」として、日本経済を蝕む「日本病」の正体を分析し、「処方箋」を明らかにした新刊『新・所得倍増論』が刊行された。そのポイントを解説してもらう。
さまざまなジャンルの世界ランキングで高位置にいるが


「日本人は『○○の分野で世界第○位』という話が大好きだ」

これは初めて日本に来てから31年、私が日本の皆さんに対して抱いてきた率直な感想です。

私はバブル直前の1985年、日本にやってきました。そのころ日本はすでに「世界第2位の経済大国」で、国中に自信がみなぎっているのを感じました。いまは中国に抜かれて第3位になっていますが、それでも世界には190以上の国がある中での第3位ですから、たいへんすばらしいことだと思います。それ以外にも、輸出額、製造業生産額、ノーベル賞受賞数など、さまざまなジャンルの世界ランキングで、日本は高い地位を占めています。

これらは、まさに「一流国家」というにふさわしい実績でしょう。そんなすばらしい実績を達成した日本人が、「自分の国は第○位だ」という話を喜ぶのは、ある意味で当然だと思います。

ですが、不思議なこともあります。日本ではなぜか、欧州では当たり前の「1人あたりで見て、世界第○位」という話はほとんど聞かれません。「全体で見て第○位」という話ばかりなのです。


「全体で」「1人あたりで」、どちらで見るべきかはケースによって違いますが、国民1人ひとりの「豊かさ」や、個々人がどれだけ「潜在能力」を発揮しているかを見るには、「1人あたりで」のほうが適切なのは明らかです。同じ100億円の利益を上げている会社でも、従業員100人の会社と1000人の会社では、それぞれの社員の「豊かさ」や「潜在能力の発揮度合い」は10倍も違うという、きわめて当たり前の話です。


「1人あたり」で見ると、違った景色が見えてくる

では、日本の実績を「1人あたり」の数値で見直すと、どんな風景が見えてくるでしょうか。きっと、驚かれることと思います。

・日本は「GDP世界第3位」の経済大国である
 → 1人あたりGDPは先進国最下位(世界第27位)
・日本は「輸出額世界第4位」の輸出大国である
 → 1人あたり輸出額は世界第44位
・日本は「製造業生産額世界第2位」のものづくり大国である
 → 1人あたり製造業生産額はG7平均以下
・日本は「研究開発費世界第3位」の科学技術大国である
 → 1人あたり研究開発費は世界第10位
・日本は「ノーベル賞受賞者数世界第7位」の文化大国である
 → 1人あたりノーベル賞受賞者数は世界第39位
・日本は「夏季五輪メダル獲得数世界第11位」のスポーツ大国である
 → 1人あたりメダル獲得数は世界第50位

注:生産性は世界銀行(2015年)、輸出額・製造業生産額はCIA(2015年)、研究開発費は国連(2015年)、ノーベル賞はWorld Atlas(2016年)、夏季五輪メダルはIOC(リオオリンピックまで)のデータをもとに筆者算出


まだまだありますが、これくらいにしておきましょう。これだけでも、日本の「全体で見ると高いランキングにいるが、1人あたりで見るとその順位が大きく下がる国」という特徴が浮き彫りになるはずです。これは、単純に日本の人口が多いからです。先進国で1億人以上の人口を抱えている国は、米国と日本しかないのです。

誤解しないでください。私は、「日本人は大したことのない人たちだ」などと言いたくて、これらの事実をご紹介したわけではありません。むしろ長年、日本人の皆さんと働いてきて、日本人の能力の高さに心からの敬意を抱いています。これは私の単なる感覚ではなく、国連の調査でも、日本は「労働者の質」が世界一高い国であることが明らかになっています。


能力が高いのに結果が良くない。これは、「潜在能力」が活かされていないことを示しています。逆に言えば、日本にはまだまだ「伸びしろ」があるということです。

なぜ、イギリス人がこんなことを書くのか

1979年、私がまだ中学生だった頃、サッチャー首相がテレビのインタビューでこのような内容のことを語りました。

「みんながなにも反発せずに、しかたがないと言いながら、この国が衰退していくのを見るのは悔しい! 産業革命、民主主義、帝国時代などで輝いたこの国が世界からバカにされるのは悔しい!」

当時、戦争が終わってから、イギリスは経済のさまざまな分野でイタリア、フランス、ドイツや日本に大きく抜かれました。イギリスには過去の栄光以外になにもない、あとは沈んでいくだけだ、などと厳しい意見も聞かれ、世界からは「イギリス病」などと呼ばれ、衰退していく国家の見本のように語られていました。

あの時代、まさか今のイギリスのように「欧州第2位」の経済に復活できるとは、ほとんどのイギリス人をはじめ、世界の誰も思っていませんでした。それほどサッチャー首相が断行した改革はすごかったのです。

これは、別にイギリス人のお国自慢ではありません。かつて「イギリス病」と言われ、世界から「衰退していく先進国」の代表だと思われたイギリスでも、「やらなくてはいけないことをやる」という改革を断行したことで、よみがえることができたという歴史的事実を知っていただきたいのです。

サッチャー首相の言葉と同様に、みなさんにぜひ問いかけたいことがあります。

皆さんが学校でこんなに熱心に勉強して、塾にも通って、就職してからも毎日長い時間を会社で過ごし、有給休暇もほとんど消化せず、一所懸命働いているのに、「生産性は世界第27位」と言われて、悔しくないですか。労働者1人、1時間あたりで計算すると、イタリアやスペインすら下回ります。「先進国最下位」の生産性と言われて、悔しくないですか。

「ものづくり大国」を名乗りながら、1人あたり輸出額は世界第44位と言われて、悔しくないですか。

こんなにも教育水準が高い国で、世界の科学技術を牽引するだけの潜在能力がありながら、1人あたりのノーベル賞受賞数が世界で第29位というのは、悔しくないですか。

私は、悔しいです。


「失われた20年」を経て、日本は経済成長をしないのが当たり前になりつつあります。かつてイギリスがそう呼ばれたように、「日本病」などと言われ、衰退していく先進国の代表のようにとらえられてしまうおそれもあります。実際、海外では、日本のことを研究する際には、経済政策の失敗例として扱われることが多いと聞きます。私がオックスフォードで日本について学んだときは、戦後の日本経済がいかに成功したかということが主たるテーマでしたので、非常に残念な変化です。

だからこそ余計に、今の日本経済はごく一部の企業を除いて、「やるべきことをやっていない」という現状が我慢できません。日本人の「潜在能力」が活かされていないことが悔しくてたまりません。


GDP770兆円、平均年収1000万円も十分可能

初めて日本にやってきてから、もう31年の月日が流れています。人生の半分以上を過ごしてきたこの国について今、私が思っていることはこの一言に尽きます。

日本はこの程度の国ではない。

私は、日本を「この程度」にとどめているのは、「世界ランキングが高い」という意識に問題があるのではないかと思っています。世界ランキングでの評価が高いから日本はすごい。世界ランキングが高いということは、日本人の潜在能力がいかんなく発揮されているからだと思い込んでいる方が多いのではないでしょうか。1人あたりのデータを見ずに、世界ランキングが高いということだけを見て、日本の実績は諸外国より上だと信じ込んでいる人が多いのではないでしょうか。

これは、恐ろしい勘違いです。

1億人を超える人口大国・日本の世界ランキングが高いのは当たり前のことです。「1人あたり」で測れば、日本の潜在能力が発揮できていないことは明白です。まだ日本は成長の伸びしろがあるにもかかわらず、この「勘違い」によって、成長が阻まれているのです。

日本の実績を「この程度」に押しとどめている原因を特定し、改革を実行すれば、日本は必ずや、劇的な復活を果たせるはずです。この「劇的な復活」とは、GDP770兆円(今の約1.5倍)、平均年収1000万円(今の約2倍)というレベルです。日本の「潜在能力」を考えれば、そのくらいはまったく不可能ではありません。

まずは、日本が潜在能力を発揮できていない「日本病」とも言うべき病に陥っていることを、しっかりと認識してください。すべてはそこから始まります。

和光市と小川町、東秩父村、寄居町 相互交流の共同宣言

和光市と小川町、東秩父村、寄居町 相互交流の共同宣言 郷土愛育成や地域発展
2017/1/14nk

 埼玉県和光市と小川町、東秩父村、寄居町は、郷土への愛着心向上と地域の発展を目指して相互に交流することで合意した。社会科見学の受け入れやイベントの出展などで協力する。19日に4市町村長が上田清司知事の立ち会いのもと、共同宣言に署名する。

 3町村は昨年6月に広域観光連携協議会を設立し、交流人口増加による地域活性化を目指している。一方、和光市は子育て世帯が流入するものの、子どもが成長すると広い住宅を求めて市外に出て行く世帯が多いとされ、地元への愛着心向上を図りたい4市町村の思いが合致したという。

 和光市は、和紙の手すき体験や県立川の博物館など3町村での農山村体験、社会科見学を促進。3町村は東京に近く、交通利便性も高い和光市で開かれるイベントなどで観光や特産品をPRし、観光客誘致を進める。

 4市町村は「それぞれの地域資源や特性を生かし、幅広い分野で交流していきたい」としている。

Gゼロの世界が到来。 世界は「果てしなき衝突」に

「Gゼロの世界」が到来した。国連もNATOも弱体化し
世界は「果てしなき衝突」に向かう
ユーラシア・グループ代表  イアン・ブレマー
取材・構成 古森義久 (産経新聞ワシントン駐在客員特派員)
「G2」と言われたアメリカも中国も、その他の国々も、世界でリーダーシップを発揮することができないそんな「Gゼロ」の時代をかねて予見していたイアン・ブレマー氏が、新たな1年の国際社会を見通した。
 2017年は「パクス・アメリカーナ」(アメリカの力による平和)が公式に終わる年となるだろう。ドナルド・トランプ氏の大統領当選と統治によりアメリカは自国が世界でも特別な役割を果たすとする「アメリカ例外主義」を放棄し、アメリカが世界には欠かせないとする考え方をも排除するようになるだろう。
 こうした展開は全世界に大きな衝撃を与える。中国が経済分野で国際的に劇的なほど指導的役割を果たすようになる。あるいは米欧関係が大幅に弱まる真空状態が生まれるかもしれない。東南アジアのアメリカの同盟国や友好国を中国に近づけるかもしれない。中東全体を傷つけることにもなりかねない。アメリカとロシアが温かい関係となるかもしれない。
 アメリカの国際的な影響力は実はオバマ政権時代に衰え始めていた。欧州連合(EU)が弱くなったことも私たちは知っていた。中国がアメリカの代役のような役割を演じ始めた。ロシアも安全保障面でのアメリカの代替策を供し始めていた。一方、トランプ氏の外交政策と政策面での一貫性や整合性に欠ける外交チームの登場によってアメリカの国際的影響力の衰退はさらに加速されるだろう。
 ただしアメリカ国内をみると、トランプ氏が政権の主要ポストに選んだのは産業、金融、ビジネスの振興を強く支持する人物たちだ。議会の両院も共和党多数だ。その結果、トランプ政権は経済成長を促進し、減税を進め、インフラへの支出を増し、規制を整理する能力を高めることができる。
 この展望は現実的かつ重要だ。アメリカの株価が高値を示していることもそれが理由だと言える。
 しかし対外的な状況は異なる。アメリカの国際的な役割の縮小は否定できない。この状態は私がかねて唱えてきた「Gゼロの世界」に近い。GゼロとはG2とかG7というように世界を主導する特定の国家あるいは国家群がもう存在しない状況を指す。
 だが国連のような国際機関の力が強くなるわけでもない。アメリカは元来、多国機関は自国にとって負担であり、不必要な責任だとみなしてきた。トランプ政権はとくにその傾向が強い。新政権の国務副長官への任命が推測されるジョン・ボルトン氏は過去60年間でも他の誰よりも国連の機能を削り落としてきた人物なのだ。だからアメリカの新政権は国連の予算を削り、協力に難色を示すだろう。
 だが中国が国連に関してより大きな役割を果たそうとすることを忘れてはならない。私の個人的な友人のアントニオ・グテーレス新国連事務総長(元ポルトガル首相)は最近、北京を訪問したが、中国側は彼を主要国の元首のようにもてなし、国連は世界でも最重要の多国機関だから中国はあらゆる支援を惜しまないと明言していた。
 だから中国は当面の間は今後の「Gゼロ」状況やトランプ政権の登場を自国のパワー拡大の好機とみるだろう。一方、国連の力は弱くなる。なにしろ国連にとってはアメリカの支援が非常に大きいのだ。
 アメリカ主体の米欧の集団防衛組織の北大西洋条約機構(NATO)もトランプ氏はそう重視はしていない。
 アメリカはNATOの同盟諸国よりもロシアに接近して安全保障を考えるようになるかもしれない。だが米欧諸国がNATOを基盤に安全保障政策を共同で進めることは続くだろう。とくにテロ対策やサイバー攻撃対策ではNATOのきずなは大きいと言える。
 だがNATOはトランプ政権下ではグローバルな安全保障を考える組織としては重要性を減らし、外部からの種々の圧力に悩まされる存在となろう。
 テロリズムも新しい年の深刻な課題だ。アメリカ大統領選中はIS(イスラム国)などのテロ組織はトランプ候補の反イスラムの扇動的な発言を資金や人員の募集手段として利用していた。そのトランプ氏が大統領になるのだから、イスラムの過激な暴力組織は活動拡大のためにさらに魅力的な材料を得ることになる。
 中東のいくつかの国での経済問題や果てしのない衝突は新たなテロ組織にも活動の余地を与えることになる。アメリカやその他の諸国はイラクやシリア領内でISと戦い、かなりの成功を収めた。このことはもちろんプラスの材料だが、2017年にはやはりテロは増えるだろう。
 そんな情勢下で日本は他の大多数の諸国よりも安定している。周知のように安倍晋三首相は11月に世界各国でも最初の政治指導者として当選後のトランプ氏と会談した。安倍首相にとって重要なTPP(環太平洋経済連携協定)をトランプ氏が抹殺しようとするにもかかわらず、同首相は会談に臨んだわけだ。
 安倍首相はトランプ氏との会談でTPPは論ぜず、日米両国間の信頼や二国間関係の大切さを語りあった。安倍氏は自国内では人気が高く、ポピュリズム(大衆迎合主義)を心配する必要もない。移民問題も民族政治問題もなく、中間層が不安定となって政治不安を招くという欧州のような問題に悩む必要もない。
 だから安倍首相は強い立場にあり、トランプ新政権の政策に未知の部分があっても、まず世界でのアメリカの役割の重要性を認め、その旨をトランプ氏に伝えたわけだ。同氏はそのことをとても感謝したと思う。だから日米関係の展望はきわめて好ましいと言える。
 ただし、もしトランプ新大統領が対中政策を真剣に再考し、台湾支援を強め始め、米中関係が悪化して、貿易戦争だけでなく軍事的な緊張までが高まったとき、日本はどうするか。これは日本にとっての重要課題だ。だが、トランプ新大統領との関係は日本にとって心配はそうないだろう。

【PROFILE】1969年生まれ。スタンフォード大学にて博士号を取得。同大学のフーバー研究所研究員などを経て、98年に調査研究・コンサルティング会社「ユーラシア・グループ」を設立。2007年、ダボス会議の「ヤング・グローバル・リーダー」に選出。著書に『「Gゼロ」後の世界』などがある。

2017年 の10大リスク。イアン・ブレマー

2017年 ユーラシア・グループの10大リスクと「サプライズ」
奥山真司 2017年01月04日 blogos


さて、すでに皆さんも御存知かもしれませんが、イアン・ブレマー率いるユーラシア・グループが、毎年恒例の「今年予想される10大リスク」を発表しました。

論より証拠、まずは日本でも報じられたリストを見てください。

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1「わが道を行くアメリカ」
2「中国の過剰な反応」
3「弱体化するドイツ・メルケル首相」
4「改革の頓挫」
5「技術と中東」
6「中央銀行の政治化」
7「ホワイトハウス対シリコンバレー」
8「トルコ」
9「北朝鮮」
10「南アフリカ」

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このリストを見てまず感じるのは、トップ3は米中欧ということで、世界の大国関係の位置づけがそのまま反映されたもの、ということがわかりますね。

ただしここで気になるのは、ロシアがランクインしていない点です。間接的には3のメルケルに関わっていると言えないこともないですが、欧州での不安定要因の一つとなってプーチン閣下が注目されていないのはちょっとさびしい。

さて、私がこのリストを見てから簡潔に言いたいことは二つあります。

まず一つ目は、サプライズは必ず発生する、ということです。

ブレマー率いるユーラシア・グループは、たしかに鋭い人間を集めた会社でしょう。もちろんこの記事にもある通り、去年は(欧米)同盟の空洞化や閉ざされた欧州などを上位のリスクに予想」したわけですが、それは必ずしもトランプの当選やイギリスのEU離脱のようなことを予測できたわけではありません。

何が言いたいかというと、未来予測は基本的に不可能なものであり、とりわけ国際政治の分野では必ず誰も予期しなかった「サプライズ」が起こる、ということです。

そして二つ目に何が言いたいかというと、そのサプライズが起こった時に、われわれはパニックになってはいけない、という至極当然ですが、実際になかなか実践できないことです。

サプライズが起こると、人々はパニックを起こします。そしてものごとをなんとか自分たちの都合のよい方向に持っていこうとして、感情に任せた動きをします。ところが感情論というのは、どの時代でもトップがうまく操作しないかぎり、行き着くところは政策の破綻です。

たとえば今年に去年のトランプ当選並のショック(中国民兵の尖閣上陸や南スーダンでの死者など)が日本に起きたとしましょう。すると必ず日本のメディアや識者たちは、非常に感情的な反応(もしくは無反応?)をするでしょう。つまりここでパニックになるわけですが、私が心配するのはそのパニックによって誤った判断をする人間がたくさん生まれる、という事実です。

そもそもサプライズは起こるものです。なので、むしろそこで問われてくるのは、その全く予期しない出来事によるサプライズが起こった時に、誰が冷静に、感情に流されずに対処するのかという点です。戦略というのは、冷静に判断できてなんぼですから。

おそらく政府は限られた情報の中で必死に対処するでしょうが、ここで口うるさい評論家たちが時の国民的な感情にまかせて色々と言ってくるのは確実です。外野だけならまだしも、政府の内部にも大騒ぎする人間が、政・官・民を問わず出てくるわけです。

私がとくに恐れるのは、このようなサプライズを前から予言していて、「俺の言った通りじゃないか!俺が正しかったんだ!」というような人物。

彼・彼女こそは「自分の予測が当たった!」という一時の高揚感から、最も感情的になって冷静な判断が下せないような人物になっているにもかかわらず、周りの人間は「この人が正しかった」としてその(感情に流されて間違った可能性の高い)アドバイスを聞いてしまうような事態に陥るからです。

サプライズは起こります。2017年もわれわれは大きく驚かされることになるのは確実です。そして中には予測を当てる人もいるでしょう。

ただし本当の勝負は、そのサプライズが実際に起こってからです。戦略を真剣に考える人間としては、その一時の感情に流されないようにしなければ、冷静な判断ができません。

だからこそ、予測を当てたとする人間には最も警戒すべきなのです。彼らこそが「勝って兜の緒を締めよ」という格言を、その瞬間にこの世で最も必要としている人間なのですから。

ダジャレや語呂合わせでもOK? 神社の変なご利益が生まれる理由。 週プレ

ダジャレや語呂合わせでもOK? 神社の変なご利益が生まれる理由 週プレNews 2017年1月2日
 

氷川神社には“プレイボーイ”のご利益がある?
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縁結びに恋愛成就、合格祈願、金運アップ等々…様々な“ご利益”がある神社。中には、神様とは関係ないような、一風変わったご利益もあったりする。

そもそも「ご利益」はどのように誕生しているのだろう。現役の神主でもあり、近代神道史などを研究している國學院大学の藤本頼生准教授によると、いくつかパターンがあるらしい。

藤本 まず、多いのは祀(まつ)られている神様や神社にある“由緒”ですね。例えば、大阪府豊中市に天神さまを祀った「服部天神宮」という神社があるのですが、ここには足の神様ということでたくさんの人がお参りしています。

―天神さまといえば、“学問の神”とされる菅原道真公ですよね。何の関係があって、“足”なんですか?

藤本 元々は、医薬の祖神と言われる少彦名命を祀っていたようなんですが、そこで道真公が足の病の平癒を祈願して治したからだそうです。その後、道真公を合祀した神社なんですよ。現代ではスポーツ選手は特に足が大事ですので、元阪神の掛布(雅之)選手などがお参りしたという話もあります。そういった縁起に引っ掛けてご利益が引っ付いてくる場合もあるんですよ。

―なるほど。単純にこの神様が祀られているから、というわけではないんですね。

藤本 そうなんです。あとは、各々の土地には氏神様という概念もあるんですよ。例えば、天神様を祀ってる神社でもお年寄りだって参拝に行きますよね。そういう人たちが何を祈っているかといえば、合格祈願を祈ってるわけじゃないですよね。


―それはそうですね。日々の平和や健康でしょうね。

藤本 そう考えていくと日本の神様というのは、その神様や神社に由来するご利益を聞いてくれる部分もあるんですが、一方で地域の神様としていろんなことをお願いされる神様であるんですよ。

―確かに普段はそんなご利益を求めていくような場所ではないですもんね。

藤本 もちろん、そうした中で「ここで厄除けしたらこうだった」とか口コミやエピソードが積み重なっていくというのはあったりしますけどね。

―ちなみに神社では動物を祀っている所もありますよね。

藤本 神の使いである「神使(しんし)」ですね。カエルが神使の「二見興玉(ふたみおきたま)神社」(三重県)は「お金がカエル」や交通安全の「無事にカエル」とか。「嫌な物を取りカエル」なんていう風に言って訪れる人は少なくないみたいですね。


―ダジャレなんですね(笑)。いい加減な気がするんですけど、神社としてはいいんですか?

藤本 もちろん、「言霊(ことだま)」信仰という言葉を大事にする考え方からくる信仰でもありますが、なんでも緩やかに受け入れられるのが神社の信仰というか神道なので、そういう多様性を受け入れちゃうんですよ。うまい具合にいえば曖昧(あいまい)さ、おおらかさがあるんですよね。七福神も恵比寿さま以外は元々インドの神様ですからね(笑)。

―確かにそうですね。神道って懐がでかいんですね。

藤本 ちなみに来年は酉年ですが、鳥を祀る神社なら…「飛ぶ鳥を落とす勢い」とかいうやつですかね。


「飛翔する」とか「飛んで次の高みへ行く」とか。そこから出世につなげたり、あとは「余計なことは全てトリさる」とか…。

―物は言いようですね(笑)。神社の名前とかでも、その語呂からゲン担ぎできたりしますよね?

藤本 はい、例えば、埼玉県東松山市にある「箭弓稲荷(やきゅういなり)神社」だと、武将の戦捷祈願に基づく由緒がありますが、元々「何事にも打ち勝つ」という勝負の神を祀るということもあって、近年はその語呂とも合わさって「野球」に縁がある社でもあります。三重県の「保曽井(ほそい)神社」にはダイエットのご利益があるとも聞きますね。日本人って、ゲン担ぎや語呂合わせっていうのが大好きなんですよ(笑)。

―完全に後付けですね(笑)。本当にご利益として効くか怪しいですけど…。

藤本 神社には御社殿や本殿に祀られている神様ではなくて、摂社とか末社という本社に付随した神社もあるんですが「宝当(ほうとう)神社」(佐賀県)なんかはそっちが有名になってしまいましたよね。元々は「塩屋神社」という神社の末社なんですけど、今ではどっちがメインなのかちょっと私にもわかりません…。


―逆転現象(笑)。そういうところでも日本人ってあやかるんですね。

藤本 そうですね。諸説ありますが、「鳥居」の起源だって『古事記』に出てくる「長鳴鳥(ながなきどり)」の止まり木だという説もありますが、「通り入る」という語源からだとも言われていますからね。


―神社に関する用語そのものが語呂合わせなんですか!?

藤本 あくまで一説ですけどね。先ほども言いましたけど、やはりゲンを担ぐのが大好き、日本人は。その神社の名前や由緒、祀られている神様など、いろんなものに引っ掛けてそのご縁を大事にすると。語呂合わせやダジャレも好きですけど、それも「話したらそれが本当になる」という言霊信仰を持つ、日本特有の文化なんじゃないでしょうか。

―日本ならではの遊び心も含まれているわけですね。きっかけがあればどんなものでもご縁を大事にすると。

藤本 そうなんです。もちろん、『古事記』や『日本書紀』などにみられる神話や神社の祭事にまつわるご利益とかもありますけどね。ちなみにですが、男性なら「氷川神社」もオススメですよ。祭神である須佐之男命 (すさのおのみこと)と稲田姫命 (いなだひめのみこと)が夫婦で縁結びと言われている上に、その子孫にあたる大国主大神は6柱の女神を妻にした神ですからね。

その点でいえば、“プレイボーイ”の元祖ともいうべき神でもありますので、ご利益があるかもしれないですよ(笑)。

―そうなんですか? 東京・埼玉近辺に200社ほどもあるそうですね。それを聞いたら行くしかありません。今すぐ向かいます!

(取材/鯨井隆正 文/小山田滝音)

安部龍太郎が書きたかった「徳川家康」という男。 PRESIDENT

安部龍太郎が書きたかった「徳川家康」という男

PRESIDENT Online2017年01月02日

なぜ信長がわからないのかがわかった!

これまで『信長燃ゆ』や『蒼き信長』など、織田信長という戦国時代の英雄にこだわって小説を書いてきた。それは、私の中で「信長とは何者か?」という疑問がずっとあったからだ。わからないから、少しでも理解しようとして書く。30年近く、そんな作業を繰り返すことで、なぜ信長がわからないのかということがはっきりした。

原因は、織田信長を理解する前提となる歴史観の誤りである。それは、江戸時代に作られた“鎖国史観”にほかならない。徳川幕府は鎖国政策を採っていたから、戦国時代の記述を国内だけの覇権争いの物語にしてしまった。しかし、あの時代は日本が初めてヨーロッパと出会った大航海時代なのである。だから、信長の活躍も世界史的な視野で見なければわからない。

室町時代までの日本は、農業を国の基とし、各地の守護大名が領地と農民を支配する体制だった。だが、戦国末期には石見銀山の産出量が最盛期を迎え、シルバーラッシュを背景にしたポルトガル、スペインとの南蛮貿易がはじまった。良質の銀を輸出し、生糸や陶磁器などのほか鉄砲に使う硝石や鉛など輸入するという商品流通と貨幣経済の時代へと転換していったのである。

すなわち戦国時代は、世界を相手にした高度経済成長時代だったといっていい。信長が直面したのは、現在のグローバル化に通じる大変革への対応だった。幸い、織田家は信長の父・信秀の代から農業型の大名ではない。尾張の津島や熱田の港を拠点にした流通型の大名だった。そして、そこから上がる富を背景に勢力を拡大していった。その力を知る彼は“経済の覇者”たらんとして天下布武をめざし、それは完成目前だった。だが、彼は本能寺に斃れ、代わって豊臣秀吉が事業を受け継ぎ中央集権体制を敷く。

しかし、彼が晩年に決断した朝鮮出兵は大失敗に終わり、やがて秀吉が死ぬと、日本には再び乱世の兆しが現れる。そして、新しい政治体制の選択が最大の課題になっていく。「豊臣政権の政策をこのまま続けていこう」とする西国大名たちと「それではやっていけない。地方ごとに農業を盛んにし、領国を富ませていくべきだ」という家康を中心とした東国大名である。この2派の激突が、慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いだった。

天才、切れ者、そして偉大な凡人、家康

「信長公黄葉まつり」で武者に扮した安部龍太郎氏。

天下分け目の一戦に勝利した家康は江戸幕府を開き、天下を安定させる。私は、信長を天才とするなら、秀吉は切れ者、家康は凡人だった気がする。およそ半世紀にわたる戦いを経て、長い戦乱の世に終わりをもたらした偉大なる凡人だ。そう見てみると、いま注目すべきは家康ではないかと考えるようになった。戦国物の集大成として、彼を描いてみたいと思った。

第一巻「自立編」は、家康が19歳のときから筆を起こした。彼は、2歳のときに実の母から引き離され、父も早くに失っている。そして、6歳からこの年齢まで尾張の織田、駿河の今川の人質として暮らさざるを得なかった。いつ殺されるかもわからない忍従の日々を過ごしていたのである。おそらく家康は、そのときに辛抱ということを学んだのだろう。用心に用心を重ね、処世の術を身につけたに違いない。

そんな雌伏の時代が、永禄3年(1560)の桶狭間の戦いで一変する。今川義元が信長の奇襲戦法に討たれると、家康はその混乱に乗じて、本拠地の岡崎へ戻り、今川と決別。信長との清州同盟を組んで、三河から遠江へと版図を広げていく。その間、信長が姉川の合戦で浅井・朝倉連合軍を破った際には、徳川軍の働きが大いに勝利に貢献し、彼の武名も高まっていった。

人間的にも大きくなっていく。家康の成長を促したそのキーマンの1人が、徳川家菩提寺の住職を務めていた登誉上人である。彼は家康の師といっていい存在だ。家康が桶狭間の戦いの際、敵兵に負われて進退窮まったときのことである。切腹をしようとする家康に対し、登誉は「死んだつもりで、奪い合い、殺し合いのない世の中をめざせ!」と諭す。そして、白地に「厭離穢土欣求浄土」と墨書した旗を手渡した。

この旗は以後、常に徳川の本陣に高々と立てられる。穢い世間を離れ、清らか国を求めるという浄土宗の教えだが、家康にしてみれば「どうやったら戦争のない世の中を作れるのか」という一生のテーマを掲げた本陣旗だったろうと思う。それからの合戦は、自分のためではなく、この志を実現するためだった気がしてならない。

天下獲りのはじまりだった三方ヶ原
さて「自立編」のハイライトは、なんといっても三方ヶ原の戦いである。姉川の合戦から2年が過ぎた元亀3年(1572)。満を持して上洛の大軍を発した武田信玄は、富士川ぞいに進んで、徳川方の城を落としていく。ところが武田軍3万は、家康が居を構える浜松城はそのままに捨て置き、北に位置する三方ヶ原台地に進もうとする。しかし、家康にしてみれば、素通りを許せば末代までの恥辱でしかない。籠城を勧める重臣たちを前に、家康は「信長さまも家中の反対を押し切り、桶狭間に出陣して大勝利をおさめられた。勝ち負けは兵の多少によらず、天道次第だ!」と説き伏せ、乾坤一擲の野戦に討って出る。おそらく、彼の脳裏には桶狭間における信長の戦いぶりがよみがえっていたことだろう。

そこで私は、三方ヶ原の戦闘シーンを書くに当たり、浜松駅でレンタサイクルを借り、家康が進んだ道をたどってみた。三方ヶ原は天竜川と浜名湖の間に広がる台地である。周囲から少し隆起した形状になっていて、高さは30メートルぐらいだろうか。家康は手勢8000を率い、この台地を武田軍が下りる際に攻めかかろうとした。気づいた相手が反転すれば隊列に乱れが生じるので、そこを突けば勝機があると判断したに違いない。

だが、先に三方ヶ原に着陣していた武田の別働隊に襲われ、それを防いでいる間に本隊も反転してきて、家康は浜松城に逃げ帰るしかなかった。結局、信玄に挑んだものの無惨に敗れ、1000人以上の家臣たちを死なせてしまったのである。しかし、家康は、大きな犠牲の代わりに、律義で逃げない武将だとの信用を手に入れた。戦国時代という乱世では、それは何物にも代えがたい財産になる。

だから、ここからが家康の本当の天下獲りのはじまりだったかもしれない。信長、秀吉の在世には、織田勢が武田の騎馬隊を打ち倒す、長篠の合戦などに従軍しつつも、質実剛健な土地柄で知られる三河を中心に地道な領国経営を行い、虎視眈々と国力を蓄えていった。やがて秀吉の死後、きわどい外交戦や関ヶ原の戦いに勝って天下人となり、江戸幕府260年の平和の礎を築いていくのである。

小浜市。小浜市と川越市のつながりは酒井忠勝。浅井三姉妹(茶々、初、江)の2女 初は、 京極高氏に嫁ぎ、小浜城に

小浜市。小浜市と川越市のつながりは酒井忠勝。浅井三姉妹(茶々、初、江)の2女 初は、 京極高氏に嫁ぎ、小浜城に 


川越藩 2代藩主・酒井忠勝は、31年間にわたり3代 徳川家光に仕えました。
徳川家光は、自分の「右手は酒井忠勝、左手は松平信綱」といいました。

酒井忠勝は、老中、大老の要職につきました。


1607年、川越・石原のささら獅子舞が、観音寺を中心に始まります。

1634年、酒井忠勝は若狭小浜城へ国替となりました。

酒井忠勝は、
獅子舞を愛好するあまり雌雄2頭を携えていったため、自然中断しました。

    石原のささら獅子舞  【動画】


戦国時代、浅井(あざい)三姉妹(茶々、初、江)の2女 初は、
京極高氏に嫁ぎ、小浜城に居を構えました。

オバマ大統領が選ばれたとき、
小浜(Obama)市以外は素知らぬ顔でした。
外野の応援がほしかったでしょうに。


・・・・・・・・・・・
【追】


小江戸サミット:川越市、栃木市、香取市

小江戸サミット
    川越市、栃木市、香取市(かとりし)による「小江戸」をキーワードとするサミットです。

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栃木市

東照宮の造営を契機として、
    巴波川(うずまがわ)の舟運が栄え、
    江戸の物資の集散地および
    日光例幣使街道の宿場町として発展しました。
    土蔵や見世蔵が散見されます。

観光スポット

とちぎ山車会館/塚田歴史伝説館/横山郷土館/岡田記念館/あだち好古館/とちぎ蔵の街美術館/岩下記念館/山本有三ふるさと記念館/太平山/出流山満願寺/星野遺跡他

栃木市HP
栃木市観光協会HP

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香取市(かとりし、旧佐原市)は、
    江戸との舟運で栄え、
    蔵造りの町並み
    江戸天下祭の影響を受けた山車祭りがあること
から「小江戸」と呼ばれています。

「お江戸見たけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸まさり」と歌われました。

観光スポット

歴史的町並み/伊能忠敬記念館/三菱館/水郷佐原山車会館/香取神宮/観福寺/水郷佐原水生植物園/加藤洲十二橋ほか

香取を旅する


世界農業遺産推進協議会:川越市、所沢市、ふじみ野市、三芳町

武蔵野台地は火山灰土に厚く覆われ、作物が育ちにくい土地でした。 人々は多くの木を植えて、木々の落ち葉を堆肥にし、土壌改良を行ってきました。この「落ち葉堆肥農法」は今も受け継がれ、生物の多様性を育むシステムとなっています。 

川越市、所沢市、ふじみ野市、三芳町などは、この「落ち葉堆肥農法」は、世界農業遺産の資格あるものとして、認定申請しています。


世界農業遺産推進協議会:川越市、所沢市、ふじみ野市、三芳町

世界農業遺産への道:平地林が支える循環型農法 三芳町
   説明 【1+】  三富新田 【2+】

世界農業遺産