上田清司ブログ
上田清司 知事コラム
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「ウーマノミクスで子供が賢くなる?」 2014/01/17
電通グループのシンクタンクである株式会社電通総研は、「妻が勤労者(共働き)の世帯」と「妻が無職(専業主婦)の世帯」との消費実態を比較し、共働きの世帯の方が支出の多くなる消費項目を調査しています。
その結果、共働き世帯では、専業主婦世帯に比べて年間の可処分所得が95万円多く、それに伴う消費支出も年間43万円多いとのことであります。当たり前と言えば当たり前のことです。
特徴的なのはその内容で、専業主婦世帯と比べて共働き世帯の支出が多い分野は、一番が「教育」で1.5倍。その次が「調理食品」で1.26倍。これはわかるような気がします。「通信」が1.18倍、「外食」が1.12倍ということです。外食に充てる費用は意外に多くはなりません。やはり目立つのは教育費で、専業主婦世帯では月額2万5千円強の支出が、共働き世帯では月額4万円近くにまで跳ね上がることになるそうです。
母親が収入を得て家計に余裕が出ることで、塾や習い事に通わせるといった行動につながっていると考えられます。
現在、県では「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」に取り組んでいます。女性が生き生きと夢を持って活躍することができるよう社会進出を進め、女性が得た収入を消費や投資に使い、それが地域の活性化につながるよう取組を進めています。このプロジェクトは結果として、子供の教育により多くのお金をかけられることにつながる可能性もあり、子供の学習到達度のレベルが向上するという「意外」な効果も期待できるかもしれません。
お茶の水女子大学が行った「全国学力・学習状況調査」の結果を用いた調査研究では、学校外の教育支出が多い世帯の子供ほど国語や算数の問題への正答率が高くなる傾向があることがデータとして明らかにされています。
うーん。子供の成績はお金次第と言うことでしょうか。確かに教育にお金をかけることが、学力に一定の影響を与えることは否定できないと思います。
一方でこういう話もあります。立派な人間に育つには、1に愛情、2に豊かな自然、3にそこそこの貧乏。豊か過ぎない方が我慢強くなるということでしょうか。ともかくこの三つが立派な人間を育てるというものです。これもまた、一面の真実だと思います。
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