「地方創生」には、何が必要なのか。大前研一


▶「地方創生」には、何が必要なのか。大前研一  【※】引用抜粋


 中央から地方にカネを注ぎ込んでうまくいったのは、日本が中進国だった高度成長期だけである。

そもそも「地方自治」の原則について記された憲法第8章には、「地方自治体」という言葉はない

代わりに「地方公共団体」と書かれている。
地方公共団体とは、すなわち独自財源はおろか、司法、立法、行政の三権も持っていないことを示す。
都道府県や市区町村は“霞が関の下請け機関”にすぎないということが憲法に明記されているわけだ。

安倍政権が本気で地方を創生したいなら、中央のカネを地方に分配するのではなく、まず今は国の出先機関にすぎない地方に独自財源と三権を持たせて、本来の意味の「自治体」(すなわち地方政府)を作る改革が大前提となる。
それが地方の自治と自立、そして創生を実現するための最初の作業となるはずだ。

地方が衰退する理由は中央政府にその全責任がある。
統治機構や自治権拡大の意思が全くないからで、識者を集めて七夕飾りの短冊みたいな「アイデア集」を作ってみても慰み以上の成果は期待できない。  
当該案件に関しては「戦略」ではなく「組織」の変革以外に永続的な解決策はない。

※SAPIO2015年1月号 引用抜粋


細川護熙(もりひろ)が語っていました。
熊本県知事時代にバスの停留所を3メートル移すことが、
熊本県ではできない。
彼が国政に参加する要因に、バスの停留所も県や市ではできない、
ことがありました。

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