うちのつまみに1票を グランプリで味競う。藤枝市

【6-2】(静岡新聞社、文と写真・宮城徹)引用編集
 テーマに沿った創作料理を出す居酒屋。
客がアイデアや味を審査し投票する

 「お待たせしましたっ」。カウンターに出来たての料理が運ばれてきた。
わいわいと箸を伸ばして味を確かめるほろ酔いの客。
帰り際、会計に置かれた投票箱に次々と「一票」を投じた。

 静岡県藤枝市の「居酒屋グランプリ」は、市内の飲食店がテーマに沿って創作した料理の人気を競う地域活性化イベント。
これまでシイタケやコロッケなどの特産品やご当地グルメで実りの秋に勝負を繰り広げてきた。

 8回目を迎えた今年は「ショウガ対決」。
10店がショウガを使い炒め物や鍋、パスタ、デザートなどに仕上げた自信作をエントリーした。

 注文した客には店が投票用紙を渡し、アイデアや味、ネーミングなどを審査してもらう。
評価を点数化し、約1カ月半の期間中の獲得ポイントでグランプリを決める。

 昨年のシイタケ対決を制した居酒屋「すぎ多」では今回、ショウガなど7種の食材を一緒に揚げた「七福神ジャー」を用意した。
「いつも大々的に宣伝されるから負けられない」と、レシピを考案した八木康之(やぎ・やすゆき)さん(25)。
自慢の料理やもてなしサービスを売り込む好機と腕まくりする。

 関係者は「対象の料理を制覇しようと、店を巡るような固定ファンをもっと増やしたい」と、今後の課題を挙げる。
グランプリ実行委員長の石間健司(いしま・けんじ)さん(49)は「藤枝は酒蔵が多い酒どころ。料理でプラスアルファの魅力を高め、もっと夜の街に繰り出して、古里の恵みを楽しんでほしい」と話す。

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