日経、2013/08/19、抜粋編集 スチュワート・ブラック スイスIMD教授
日本の企業は、世界のライバルに比べて成長力で見劣りする。
米フォーチュン誌の500社ランキングでは、
1995年には141社の日本企業が名を連ねた。
2012年、半分以下の62社になった。
グローバル化への不適合が最大の問題だ。
多くの企業にとって競争優位の源泉は、人の力だ。
どれだけ優秀な人材をひき付けられるかで成長力は左右される。
欧州の大企業350社では、幹部に占める外国人の比率は以下のとおりである。
スイス企業39%、
オランダ企業は27%、
英国企業でも16%
一方数年前に私が日本の上位10社を調べたところ、外国人比率は5.5%にとどまり、そこから日産自動車とソニーを除くと、なんと0%だった。
日本企業もグローバル人材の採用や育成に本気で取り組まないといけない。
事業本部単位の海外移転をおすすめする。
パナソニックはアビオニクス事業部の本部を、米国に置いた。
日本たばこ産業の海外事業の司令塔はスイスのジュネーブにある。
三菱商事は金属資源トレーディング部門をシンガポールに移した。
日本の大企業には、「国際本部」とか「海外統括部」とかがある。
まずはこの組織から外に出してはどうか。
(※)
Stewart Black 米国出身。若いころ経営コンサルタントとして日本で働いた経験があり、日本企業の実態にも詳しい。54歳。
IMDはスイスのローザンヌに本拠を置くビジネススクール。
【桑原政則 注】
高齢者の固まり・経団連が硬~い岩盤のようです。
欧米には経団連はありません。