モンスーン(季節風)が生んだ輪廻(りんね)思想
神がいそうな森林 |
インドの大部分では、
4月から6月までは乾暑季で
もっとも過ごしにくい季節です。
この時期には
雨は降らず、内陸部では気温が45度にものぼります。
草は黄色になり、木は落葉します。
木が落葉するのは、
水分が奪われることを最小限に抑えるための植物の知恵です。
クマが冬眠するようなものです。
沖縄では へちま がごちそうです。
沖縄で へちま を食べたりするのは、
暑すぎて
夏には野菜が充分に取れないからです。
【※】ナーベーラー(なーべーらー)の味噌煮>
4月から6月までの乾暑季には、
植物ばかりでなく、人間も動物もじっと耐え忍びます。
◇ ◆ ◇
7月になると、
モンスーン(季節風)が雨をもたらし、
草も木も生き返ります。
モンスーンは7月から10月いっぱいまで続きます。
ヒンドゥー教の輪廻(りんね)思想は、
植物のこの生死のくりかえしを反映したものです。
〈※ 輪廻(りんね)とは、車輪がグルグルと廻り続けることです。〉
インド、東南アジアや日本で、
豊かで奥が深い森林の中のあちこちに
カミ
豊かで奥が深い森林の中のあちこちに
カミ
がいると考えるのは自然のことです。
あちこちに神がいるとの信仰を
アニミズム(animism、精霊信仰)といいます。
あちこちに神がいるとの信仰を
アニミズム(animism、精霊信仰)といいます。
アニミズムは、多神教(polytheism、ポリシイズム)といったほうが西欧には合っています。
インドには3000万以上の神様がいます。
山川草木、悉皆成仏(さんせんそうぼく しっかいじょうぶつ)は、
山や川、草も木も命があるので大切に
しましょう ということでもあり、
環境の時代を先取りした思想です。
山や川、草も木も命があるので大切に
しましょう ということでもあり、
環境の時代を先取りした思想です。
夏のモンスーンの時期 :Britannica Kids |