天海は東照宮を全国に建てることに熱心でした。
600社ともいわれる東照宮が生まれ、東照大権現の神威は全国に行き渡るようになりました。
このうち、久能山東照宮、日光東照宮、および川越の仙波(せんば)東照宮を3大東照宮とよびます。
<* 3大東照宮については異論もあります。>
川越の仙波東照宮は、1617年、家康の亡きがらを久能山から日光へ運ぶ途中、わざわざ喜多院へ寄り法要が営まれたことにより建立されました。
1645年、東照宮は東照社から「宮(ぐう)」に格上げになりました。
宮号(ぐうごう)は、皇室の祖先神にだけ許された号です。
これ以降朝廷から毎年お使いが派遣されるようになりました。
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