「滞在型観光」を支援 奈良や静岡、神奈川 ファンド続々
NK、2015/03/09、一部編集人気の観光スポットを抱えているにもかかわらず、観光客の滞在時間が短い観光地を再生させようと、地元の金融機関が動き出した。
宿泊施設数が全国43位の奈良県では、南都銀行や大和信用金庫が滞在型の観光地づくりを支援するファンドを設ける。
長野県や静岡県でも同様の動きが出ている。
奈良県桜井市は日本最古の神社「大神(おおみわ)神社」や源氏物語に登場する「長谷寺」などを抱えるが、宿泊施設や飲食店が少ない。
そこで地元の大和信金が1億5千万円でファンドをつくり、老朽化した民家や空き家の改装時の資金供給などを手がける。
南都銀行も奈良市中心街の再生を目指して日本政策投資銀行や地域経済活性化支援機構と協定を結び、ファンドづくりの検討を始める。
長野県でも滞在型観光を強化する動きが出てきた。
八十二銀行は長野銀行のほか、長野、松本、諏訪、飯田、上田、アルプス中央の6信用金庫、長野県信用組合、長野県信用農業協同組合連合会と共同で12億円の投資基金を設立。
第1弾として山ノ内町の湯田中温泉を再生する。
雪山や温泉にいる「スノーモンキー」で有名な観光地で、地元のまちづくり会社「WAKUWAKUやまのうち」が再生策を検討中で、新設する不動産の保有・管理会社に投融資する。
静岡県伊豆半島では静岡銀行が同様の観光活性化ファンドの設立を検討しているほか、隣接する温泉地の神奈川県湯河原でも横浜銀行が観光ファンドの設立を検討中。
金融機関は中長期的に採算を見込める「投資」の形で地元経済の成長を後押しする考えだ。
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