長谷川等伯の作品が描かれたラッピング列車。 | ゆるキャラ「とうはくん」もPRする.。2013 |
「日本水墨画の最高峰」と名高い国宝「松林図〓(尾の毛が併の旧字体のツクリ)風(しょうりんずびょうぶ)」をはじめ傑作を残した画聖・長谷川等伯(はせがわ・とうはく)。
「生誕の地」である石川県七尾市(ななおし)では、2010年の等伯没後400年を契機に、郷土の偉人をアピールして誘客を進める動きが活発化している。
七尾市観光協会は12年7月から、JR七尾線でラッピング列車「国宝長谷川等伯号」を走らせている。
3両で1編成の列車に、等伯の国宝「楓図(かえでず)」などが描かれ、美術ファンだけでなく鉄道ファンも魅了する。
さらに、同協会は等伯をイメージしたゆるキャラ「とうはくん」でファンの裾野拡大を狙う。
没後400年記念で誕生して以降、県内外のイベントに登場し、七尾と等伯の知名度向上に励む。
1980年に等伯会が結成され、等伯を顕彰する動きが始まった。
11年には官民で「等伯生誕の地PR事業支援委員会」が設立され、誘客への活用に本腰が入った。
等伯会会長も務める大林重治(おおばやし・しげはる)委員長(70)=のと共栄信用金庫理事長=は「等伯を切り口にすれば、大きな観光効果が期待できる」と意気込む。
また歴史、美術双方の研究家が力を合わせて若き日の等伯の足跡を探る「長谷川等伯ふるさと調査」を実施しているほか、小、中、高校生を対象にした等伯感想文・絵画コンクールも行われ、地元では広い世代が関心を深めている。
安部龍太郎(あべ・りゅうたろう)氏の小説「等伯」の直木賞受賞で全国的に注目が高まった。
15年に北陸新幹線金沢開業、能越自動車道七尾氷見道路の全線開通が控える。
追い風に乗り、「等伯のまち」は交流人口の一層の拡大を思い描く。
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