2010/05/31

研究会報告『観光と情報』 2008年 <武蔵観研


川越・奥武蔵観光情報学研究会
(平成19年(2007年)12月設立申請)
主査:桑原政則(東京国際大学教授)
幹事:石井昭三(骨酒の一心堂)、市川勤((株)じもとのneco取締役)、鈴木香菜子(川奥観理事)、木所勝邦(湯遊ランド・ホテル三光(株)社長)、八木拓也((株)エー スタッフ社長)

設立の経緯

川越・奥武蔵観光情報学研究会(川奥観研)は、20078月に準備会を立ち上げ、9月に第1回例会を実施しました。例会は毎月第3火曜日6時半~8時で、講師および会員によるスピーチ、報告があります。そのあと骨酒(こつざけ)の会に移り、親睦をはかります。場所は湯遊ランド・ホテル三光(川越市新富町1-9-1)です。骨酒は小江戸川越観光ブランドに申請中の品目です。現在63品目が登録されています。
200712月大内東会長に来川(らいせん)いただき、観光情報学会の説明を受け、川越・奥武蔵観光情報学研究会(川奥観研)として設立申請しました。川奥観研は、埼玉県西部地域の川越近辺以北の20ほどの市町村を横断する観光と情報のネットワークづくりを当面めざしています。2008年からは釼持勝観光情報学会理事からもご指導いただいています。20082月現在20名前後の参加者を数えています。大半が実務者です。
20081018日(土)には第1回シンポジウムを催します。1018日、19日は川越まつりで100万人以上の人でにぎわうときです。
川越・奥武蔵観光情報学研究会の例会。毎月第3火曜日、例会の後は骨酒の会で親睦をはかる

例会の内容

20079
· 「ときがわ町の現状と林業の可能性」桑原政則(東京国際大学教授)
· 「川越・奥武蔵観光情報学研究会」のホームページの立ち上げ
http://www.aoikuma.com/kawaokukanken.html
200710
· 「『月刊 東上沿線物語』について」山本豊実(NPO法人知域文化プロデュース理事) 
· ブログ「川越・奧武蔵ニュース」開始
· ブログ「観光を考える」開始
· ブログ「川越・奥武蔵 を歩く」開始
· ブログ「川越ニュース」開始
· ブログ「ごみを考える」開始
· ブログ「多言語化を考える」開始 
例会での発表の様子
200711
· 「ウェブサイトのアクセシビリティ 小江戸川越観光協会のサイトを中心に」桑原政則 
· 「理化学研究所について」吉田徹(理化学研究所中央研究所先端技術開発支援センター研究嘱託
· メーリングリスト「川越・奥武蔵 観光情報学研究会 井戸端会議」開始 
200712
· 「小江戸川越観光協会のホームページの改善について」桑原政則(東京国際大学教授) 
· 「ときがわ町探訪!」(画像ブログ)鈴木香菜子(川奥観研理事)
· Open Office Islandを目指して」市川勤(スペースneco
· 「長瀞、寄居写真紀行」八木拓也((株)エー スタッフ社長)
· 「川越観光の可能性」桑原政則(東京国際大学教授) 
20081
· 「観光情報学セミナー事前資料」釼持勝(観光情報学会理事、スノーリゾート観光情報学研究会主査、eResort Inc.代表)
· 「スキーリゾートを例とした活性化計画策定方法」釼持勝(観光情報学会理事、スノーリゾート観光情報学研究会主査、eResort Inc.代表)
おねり。毎月第1土曜日に川越市の目抜き通りを大衆演劇役者が練り歩く。
20082
· 「川越・奥武蔵観光情振興(案):国際的観光地形成へのスタート」釼持勝(観光情報学会理事、スノーリゾート観光情報学研究会主査、eResort Inc.代表)
20083月(予定)
· 「ホテル三光の観光戦略」木所勝邦(湯遊ランド・ホテル三光(株)社長)
· 「小江戸川越ブランド イワナの骨酒について」石井昭三(骨酒の一心堂)
· 「月刊『東上沿線物語』について」金子雄一(『東上沿線物語』発行人)
· 「川越観光地図の課題」鈴木香菜子(川奥観研理事)
· 「川越グルメ情報」八木拓也((株)エー スタッフ社長)
· 「川越観光史」桑原政則(東京国際大学教授) 
「日本の音風景百選」(環境省)選ばれた川越のシンボル時の鐘

川越観光について

以下に、川越市の現状、川越観光の課題を点描します。川越市は東京の西北40分のところに位置します。さいたま市に次いで県内第2の商工業都市であり、また耕地面積も県内上位という農業都市という側面をもちながら、多くの歴史文化遺産を今に残しています。川越市には次のような多くの顔 があります:「歴史のある観光都市」「蔵造りの商家が並ぶ商業都市」「工業団地を抱える産業都市」「都市近郊型の農業都市」「東京への通勤に便利なベッドタウン」。
1989年にNHKで大河ドラマ「春日局」が放送され、前年には240万人だった観光客は一挙に340万人にふえました。増加傾向はその後も続き、2007年には500万人となりました。現在は「20101000万人観光客」をめざしています。200710月の川越まつりには、川越市の発表では、京都の祇園祭を上回る115万の人出がありました。関東圏では、川越は、鎌倉、日光にならんで、今や全国ブランドになりました。
川越への観光客は、関東地方が全体の86%を占めます。埼玉県43%、東京都25%、神奈川県8%、千葉県6%、群馬県4%です。総じて50歳以上の女性に人気が高いです。観光時間は、3時間以内48%、半日39%112%で、宿泊客は3%にすぎず、滞在期間、観光時間の短さに今後の課題があります。
立ち寄り観光スポットは、(1)蔵の町並み、(2)時の鐘、(3)菓子屋横町がダントツで、(4)喜多院、(5)川越城本丸御殿、(6)市立博物館、(7)蔵造り資料館と続きます。観光客の川越観光への要望としては、交通の安全性の向上、駐車場の整備、無料休憩所・トイレの整備、観光案内板などの整備があります。他に観光スポットの充実、観光パンフ・ガイドの充実、障害者への対応、公園の整 備、レンタサイクルの導入といった課題もあります。