登山家流“怖がり経営術” 辰野勇 「モンベル」創業者 【+4】
山が教えてくれた、リスクに立ち向かう極意とは。アウトドア大手モンベル創業者に聞いた。(NHK 一部抜粋)
白い服を着て写真に写っているのは、アウトドア用品大手「モンベル」創業者の辰野勇会長です。この服は、自社で開発した医療用の防護服。
「非常時において、アウトドアのテクノロジーは非常に役に立つ。命を守る機能を開発するのを、これまで45年間ずっとやってきた経験がある」
「若いころ大勢の山の仲間が命を落としていった。落石とか墜落とか、いろんな理由で亡くなっていった。死を意識することによって、生を意識することができる」
「山男、登山家というのはある意味、怖がりだ」と辰野さん。
「会社経営においても、いろんな場面でリスクマネージメントの大切さは身に染みている」
辰野さんの“怖がり経営”が生かされたのが、提携していたアメリカの登山用品大手「パタゴニア」との関係解消でした。
「他社頼みのままでは会社の将来が危ういと、自社ブランドの開発に専念し、1年後には提携解消前より売り上げを伸ばすことができました」
辰野さんはあらゆるリスクについて考える“怖がり経営”で、新しい時代にも対応しようとしています。
「将来をどれだけ想像できるか。われわれ一貫して日本型経営を貫いてきた。自己資本を蓄積してきた。目先の売り上げにとらわれすぎることなく、蓄え、体力をつけてビジネスを継続していく」と話しました。
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