島崎藤村「椰子の実」 。 <川越の先人
島崎藤村「椰子の実」 NHK【+9】 内容の説明も
「椰子の実」 は、愛知県の渥美半島・伊良湖(いらご)岬に滞在した友人の柳田國男が椰子の実の話を藤村にしたものです。
藤村が29歳の時「椰子の実」をつくりました。
「椰子の実」
名も知らぬ遠き島より
流れ寄る椰子の実一つ
故郷(ふるさと)の岸を離れて
汝(なれ)はそも波に幾月
旧(もと)の木は生(お)いや茂れる
枝はなお影をやなせる
我もまた渚を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ
実をとりて胸にあつれば
新たなり流離(りゅうり)の憂
海の日の沈むを見れば
激(たぎ)り落つ異郷の涙
思いやる八重の汐々
いずれの日にか故国(くに)に帰らん
島崎藤村 <川越の先人
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