一字蓮台法華経

一字蓮台法華経(いちじれんだいほけきょう)は、
お経の文字一字一字が仏(ほとけ)さまそのものであると考えて、
蓮華(れんげ)の台の上に文字を書き写したものです。

一字一字が彩色してある蓮の台に乗っています。
まるで蓮華の花が開いたように描(えが)かれています。

蓮は、泥(どろ、世間)の中に生えていながら、泥に染まらず、清らかで美しい花を咲かせます。

平安後期に30名ほどの人たちが作成しました。
女性もまじっています。
朱、金、青、緑、白に彩色された蓮台の上方に、一字一字、約7万字を書き込みました。
一字ごとに極楽浄土への願望をこめた書く願経です。
タテが29センチ、全長は10メートルにおよびます。

法華経は、天台宗、日蓮宗では一番大切な経典です。

一字蓮台法華経 接写図

【cf.】
京都国立博物館

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一字蓮台法華経の写真< 天海僧正が出家した龍興寺、会津美里町
ハス(蓮)