断食や苦行をすると、心身の極度の緊張、疲労、ストレスのために、幻覚があらわれたりします。
暗闇に光明が見えたり、妙なる音楽が聞こえたりします。
これは、悟りではなく、幻覚であることが多いようです。
禅では、お師家(しけ)さんという指導者が、
「錯覚、幻影だよ」
「なま解脱(げだつ)だよ」
「野狐禅(やこぜん)だよ」
とそれとなく教えます。
オウムでは逆に、この魔境を解脱と賞賛しました。
伝統や宗教教育をなおざりにした結果です。
図書の分類では、宗教は哲学と同じ分野でした。
宗教から、哲学、思想が派生しました。
宗教を迷信として排除するのではなく、
科学の目で眺めることも必要です。
(改稿:2012年1月)
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寺社を歩く