ラーマーヤナは民衆のためのヒンドゥー教の聖典

ラーマ王子、シーター妃。
左下は、ハヌマン。孫悟空の元
ラーマーヤナ(ラーマ王物語)は、BC4世紀頃つくられた叙事詩です。

平家物語のようにリズミカルな音律でうたわれます。

ラーマー王子が誘拐された妻のシーターをとりもどす話です。猿王ハヌマンも活躍します。

ラーマー王子はシヴァ神の化身です。

ヒンドゥー教の神々や信仰についての話しが多く盛り込まれているため、民衆のためのヒンドゥー教の聖典の働きをするようになりました。

ラーマーヤナはバラモン階級に独占されていた高遠なインド神学を無学な民衆にわからせる働きをしています。

ラーマーヤナは、東南アジアの劇、舞踊、影絵芝居、美術、彫刻に取り入れられています。
バリ島のケチャなどが有名です。

ラーマーヤナを知ると、東南アジア理解が深まり、地元の人から一目置かれます。

鎌倉時代の仏教説話集『宝物集(ほうぶつしゅう)』に、この物語が含まれています。

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