逆境にはユダヤ精神で

ノアの方舟。http://goo.gl/qzgie
ユダヤ人の人口は1500万で、70億の世界人口の1%未満ですが、世界の政治、芸術、科学、思想の分野で指導的役割を担っている人物の10人に1人はユダヤ系です。

マルクス、フロイト、レヴィ=ストロースは、18世紀西洋文明の通念を、下部構造(←上部構造)、無意識(←意識)、野生(←文明)でひっくり返しました。

ユダヤ人はホロコースト(ヒトラーによる大量虐殺)で600万人の犠牲者を出しました。

それ以前にも何回も民族滅亡の憂き目にあっています。

人は、民族、国家は、もう余命がない、もう死ぬか分からないという切迫感におそわれると、人生、社会、世界、文明といった大きなことについて深く考えるようになります。

旅に出るとき、なにげなく心身や身の回りを整理したりするのも、死を意識するからでしょうか。

逆境こそみずからを鍛え直す機会です。
「艱難(かんなん)汝を玉にす」です。
山中鹿之介は「我に七難八苦をあたえたまえ」と言いました。

世界中は暗いトンネルの中にいますが、「ピンチはチャンス」です。

1945年(昭和20年)の敗戦直後は、死と隣り合わせの社会でした。
逆境はそのころの日本人を強くしました。

逆境から傑物、立派な人、やさしい人が生まれるようです。

(改稿:2012年4月)