逸話、エピソードなどがあり、興味深い題材を提供してくれるからです。
京都、鎌倉、あるいは川越が人を惹きつけるのは、そこに多くの物語がこめられているからです。
物語というのは、必ずしも歴史的事実である必要はありません。
次に、八ヶ岳に伝わる伝説を紹介します。
このような伝説を知るだけでも、八ヶ岳に興味、愛着をもつようになります。
こういった視点から、観光振興をはかるのもひとつの切り口かと思います。
(イラストは、パワーポイント仕上げです。
By courtesy of Sawa Yamada. Modified by Kuwabara)
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富士山は、威張り屋で、いつもまわりの山に向かっては「私が日本一高い山ですよ」と、自慢していました。
ところが、ある日のこと、遠くから、
「日本で一番高いのはこのわしじゃ」
と、八ヶ岳(やつがたけ)の神様がさけんできました。
「いいえ、わたしです。」
「いや、わしじゃ。」
富士子と八ツ助は、自分のほうが高いんだと言い張って一歩も引きません。
この様子をごらんになった阿弥陀如来様は、
「神様同士が争いをするなんて、困ったものだ」
と、顔をしかめました。
そこで、富士山から八ヶ岳まで長いトイをかけて、水を流すことにしました。
トイは富士山から八ヶ岳までかけられ、真ん中から水が流されました。
富士子と八ツ助は、ドキをムネムネさせながらじっとみまもりました。
さあて、水はどちらへ流れたでしょう。
あっ!水はピシャ、ピシャと音をたててどんどんと富士子の方に流れていきました。
大変なことになりました。
富士子は黙っていません。
「そんなことがあるものか…。ああ、グ・ヤ・ジ・イゎ!!」
ありったけの力で八ツ助をけとばしました。
ガアーン!天も地もこわれるほどの、どでかい音がしました。ガラガラ、ドカーン、ズダーン、ズーンズン!!
八ヶ岳は山頂から崩れ落ち続けました。
そして、何日も続いてやっと止まりました。
いまも八ヶ岳が八つに裂けていて、富士山より低いのはこのためで~す、とさ。
八ヶ岳 http://goo.gl/MfLjl |
(改稿:2012年5月)
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