鈴木大拙。日本の3大哲学者のひとり。『禅と日本文化』

 鈴木大拙。日本の3大哲学者のひとり。『禅と日本文化』

        鈴木大拙    
・鈴木大拙    1870年11月11日 石川県金沢市--- 1966年7月12日 95歳


 日本の3大哲学者 は、 西田幾多郎(にしだ きたろう)、鈴木大拙(すずき だいせつ)、
三木清(みき きよし)です。

西田幾多郎は、 『善の研究』で知られる京都学派の創始者です。
鈴木大拙(すずき だいせつ)は、禅(Zen)を世界に伝えた仏教哲学者です。
三木清(みき きよし)は、 西田の弟子であり、独自の構想力学や人間学を確立した思想家です。


鈴木大拙の著書
約100冊の内23冊が、
英文で書かれています。

ノーベル賞をのがしました。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

1. 「考える」のではなく「感じる(体験する)」ことが大切

鈴木大拙の哲学の根底にあるのは、
「知識」よりも「体験」を重んじることです。

知識には限界があります。
 例えば、「リンゴの甘さ」について100冊の本を読んでも、
実際に一口食べた時の感覚には勝てません。

鈴木大拙は、言葉でがんじがらめになった頭を一度リセットし、
目の前の現実をそのまま受け入れることが
「悟り」への道
だと説きました。

「無心」をすすめています。
 雑念を捨て、今の「食べる」「歩く」動作集中する。
これが「禅的な生き方」に続きます。


2. 不思議な論理「即非(そくひ)の論理」

最も有名なのが、
「AはAではない、ゆえにAである」
という考え方です。

私たちは「これはコップだ」と決めつけた瞬間に、
その物の本当の姿(土から作られ、光を反射し、温度を持つといった生きた姿)を
見なくなってしまいます。

 「コップを『コップ』という言葉の枠から一度解き放つ(=Aではない)」ことで、
初めてその物の「ありのままの価値」を捉え直すことができる(=ゆえにAである)、
という考え方です。


3. 「霊的な自覚」と日本人の心

西洋哲学が「人間対自然」という対立構造で考えるのに対し、
大拙は

「人間も自然の一部である」

という日本人の感覚を肯定しました。

 

華美な装飾ではなく、
質素で静かなものの中に宿る

わび・さび

を「霊的な自覚」として世界に紹介しました。


鈴木大拙は、
多くの著作を英語で執筆しました。

そのため、ビートルズやスティーブ・ジョブズといった西洋人にも多くの影響を与えました。

現代の「マインドフルネス mindfulness」の源流の一つも、
鈴木大拙が広めた「Zen」にあると言っても過言ではありません。

マインドフルネスとは、
 「今、この瞬間の体験」を観察する「気づき」のトレーニン
です。ストレス軽減、集中力向上、脳の休息効果があります。


「自由とは、何ものにもとらわれないこと、自分の中にある広大な世界に気づくことだ」


大拙は、

「もっとシンプルに、今を生きよう」

という力強いメッセージをくれています。

彼の著書には『禅と日本文化』などが多くあります。



【参考】

  梅原猛は、
 西洋哲学は人間第1主義で地球を守れない。
として、
「草木国土  悉皆成仏(そうもくこくど しっかいじょうぶつ、=すべてのモノがホトケになれる)=自然中心主義)、に注目しました。


(梅原)「西洋近代哲学は、フランスのデカルトの言葉『我思う、故に我あり』に象徴される。
『我』つまり人間中心主義だ。

この思想にのっとった科学技術の発展は豊かで便利な社会を生み出した。
だが、デカルト哲学は人間の自然支配を肯定したから、深刻な地球環境の破壊ももたらした」

川越の中院(なかいん)では、敷石(しきいし)も祀っています。
日本や東南アジアの人は、敷石供養塔の自然中心主義に共感するでしょう。 

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