川越・石原町の老舗材木店 カフェに変身。三澤さん夫妻「町を盛り上げたい」 


東京新聞 2015/03/29 を編集

川越の老舗材木店  カフェに変身。三澤さん夫妻「町を盛り上げたい」 
対象・昭和の「お宝」展示室も

 川越市石原町一の三澤友久さん(65)、多希子さん(60)夫妻が、大正時代から続く材木店の建物を改装して
    「もっこ館カフェ・テラス」
を開店。

隣接して大正から昭和にかけての生活用品や雑貨を展示する「くらしの展示小屋」もオープンした。
三澤さんは「石原町は菓子屋横丁に近いのに観光客を呼び込む仕掛けがなかった。何とか町を盛り上げていきたい」と話している。 (中里宏)
昭和30年代のテレビ、ステレオ、生活道具でいっぱいの展示室
菓子屋横丁から約五十メートルの新河岸川(旧赤間川)を渡ったところが石原町。
川越は江戸時代から大正時代まで続いた新河岸川舟運の起点として栄え、石原町一丁目には旅籠(はたご)が軒を連ねる「石原宿」があった。

 カフェの建物も元は旅籠の建物で築百九年。
三澤さんが木工品を作って遊べる「川越もっこ館」を経営していた。
昨年、一念発起して「川越もっこ館」を対岸に移し、食事や手作りケーキ、クッキーが楽しめるカフェに改装。
二階はギャラリーとしても使えるフリースペースにした。

 カフェ店内からも入れる「くらしの展示小屋」には、三澤家の倉庫に保管してあった大正時代の大福帳や尋常小学校の教科書、昭和三十年代の白黒テレビやステレオ、足踏み式オルガンなどの「お宝」が所狭しと並ぶ。

 菓子屋横丁を現在の観光名所にした功労者で、コレクターとしても知られた田中利明さん(故人)から譲り受けた駄菓子のショーケースや、昭和初期の針金鉄砲などの雑貨もある。
田中コレクションの紙芝居自転車は、全国的にも珍しい女性紙芝居師だった遠藤ナカさん(石原町)が一九五五~六二年に実際に使っていた。

 雑貨類は並べ切れないほど多く、今も三澤さんがひまをみて整理中だ。
同じ敷地内にあった製材所も貸店舗三軒分の「うめえーもん・もっこ館」としてテナントを募集しており、三澤さんは「人の流れを呼び込んで、旧石原宿を知ってもらうきっかけにもしたい」と話している。
問い合わせは同カフェ・テラス=電090(2462)8976=へ。月曜定休。

0 件のコメント: