初代・神武天皇は、辛酉(しんゆう)の年(紀元前660年)に誕生 < 古事記めぐり

初代・神武天皇は、辛酉(しんゆう)の年(紀元前660年)に誕生 < 古事記めぐり


天体の運行による予知説(讖緯<しんい>思想)によると、
辛酉(しんゆう)革命では、1260年ごとに大きな出来事、革命が起こるとされます。  【※】 暦の一回り60年×21回=1260年

『帝紀』(歴代の天皇の系譜)の編纂者は、
601年(推古天皇9年)の辛酉(しんゆう)の年を日本のはじまりにしました。
聖徳太子が活躍して国家の基盤をつくっていたころです。

601年から、1260年さかのぼると、紀元前660年に相当します。
この紀元前660年1月1日を神武即位元年としました( 注1 西暦もいいかげん )。
日本のはじまりです。

明治日本国家は、これを太陽暦に換算し、
2月11日の紀元節(現在の建国記念の日)を制定しました。

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1940年(昭和15年)は、紀元前660年(神武天皇の誕生年)から数えて
2600年にあたりました。第2の辛酉の年です。

この1940年(昭和15年)を「皇紀2600年」として、
国を挙げての一大催しをおこなうことにしました。

【※】皇紀2600年の行事
<軍歌>紀元二千六百年  【+2】
紀元二千六百年 当時の様子  【+1】

1940年(昭和15年)のもっとも大きな企てが東京オリンピックの招致でした。
招致に成功しました。
しかし、日中戦争のために日本は開催を返上することになりました。


【注】
1)西暦もいいかげん
西暦も、提唱されはじめたのがやっと6世紀ごろです。十世紀以降に一般的となりました。しかも、キリストの生誕は不確実で、こちらもいい加減でした。


●三浦佑之 『古事記入門』(文春文庫)

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