ひびき、埼玉県産品そろえた飲食店を有楽町に開設
- 2012/8/3 1:02
- 日本経済新聞 電子版
- 709文字
豚肉串焼きの持ち帰り店を中心に運営するひびき(埼玉県川越市、日疋好春社長)は9月、東京都千代田区に埼玉県産品をそろえた飲食店を開設する。食材や酒、調味料からコースターに至るまで県産品にこだわり、「埼玉」を前面に打ち出す。埼玉県は農産品などのブランド化を進めており、ひびきのような民間の取り組みを後押しする考えだ。
東京国際フォーラムの地下1階のレストラン街に「黒豚劇場 ひびき」を開店する。店舗面積は145平方メートルで、客席数は65席。設備投資額は3500万円程度を見込む。
埼玉県のブランド豚「彩の国黒豚」を使ったしゃぶしゃぶなどを提供する。ほかにコメは県産ブランド米の「彩のかがやき」、醤油(しょうゆ)は坂戸市の弓削多醤油など県産の製品を使う。酒類は、埼玉県酒造組合に加盟する30以上の蔵元の酒を順番に提供するほか、ビールも地ビール製造の協同商事(川越市)の「COEDOビール」を用意する。
野菜も調達ができない場合を除いて県産品を使い「食材の8割以上が県産品となる」(日疋社長)予定だ。食材以外でもコースターに県産の間伐材を使う。内装も蔵の街である川越市をイメージしたものとし、埼玉を前面に出した店舗とする。
メニューは食べ物50種類と飲み物80種類で、客単価は4000~4500円を想定する。店舗近隣のビジネスマンのほか、埼玉県関連の会合などに出席する人の需要も見込む。
年間1億2000万円の売り上げを目指す。今後3年間で、首都圏で同様の店舗を5店舗程度に増やしたい考えだ。
ひびきは川越市にある県産品にこだわった飲食店のほか、東松山市名物の豚肉を使う「やきとり」の持ち帰り店など16店舗を運営している。