県、ベトナムと経済連携へ 県内企業の進出支援
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県とベトナムが「経済交流に関する覚書」を締結する方向で調整を進めていることが16日、分かった。20日から5日間の日程で上田清司知事がASEAN地域の同国とタイを訪問。
地方自治体がベトナム一国と経済交流を結ぶのは愛知県に続いて全国2例目。
優位な条件でASEAN進出を図りたい県内企業に対し、日本からの投資を期待するベトナム側が、国家レベルで進出をサポートする仕組み。税制優遇などの情報や手続きも優先して提供してもらえる。
知事は6月定例県議会で「本県が今後、成長を続けていくためには、県内企業も果敢に海外市場へ挑戦していく必要がある。特に成長著しい中国やASEAN諸国など新興国の需要を取り込んでいくことが必要と考えている」と述べ、ベトナムとタイの両政府と経済分野に特化した提携を結ぶ方針を示していた。
両国への県内関係企業の進出は、県の調べで、現在、タイは62社、ベトナムは23社。県内製造業を対象に県が2010年3月に実施した海外進出ニーズ調査によると、海外拠点の設置を「検討中」と回答したのは52社、「将来設置が必要」としたのは93社。希望する設置国はともに(1)中国(2)ベトナム(3)タイの順で、ASEAN諸国は今後さらに増える可能性を秘めている。