メコン川 (※1) |
日本列島は3000キロです。
源をチベットに発し、6ヵ国をうるおします。
中国の雲南省では深い渓谷を割って流れ、 ラオスとミャンマー 、ラオスとタイの国境をうるおしつつ、カンボジアを通り、ベトナムに 流れ込み、河口において豊かなデルタをつくり、南シナ海に注ぎこみます。
メコン川の水量は、日本の全河川を合わせたよりも大きいです。
流域面積は日本の国土の2倍以上あります。
河口のメコン・デルタの面積は北海道ほどもあります。
デルタ全面にわたり、運河が縦横に掘られ、これが稲作と水運に活用されています。
メコン・デルタは 世界最大の米作地帯の一つです。
しかし、メコン・デルタ以外のメコン流域全体についていえば、まだほとんど開発されていません。
黄土色の豊かな水を運ぶメコンは無限の可能性を秘めた「眠れる巨人」です。
ベトナムの豊饒なメコンのデルタ地帯は、 かつてカンボジアの領域でした。
ベトナム人の1000年以上にわたる南下運動のあげくに、今から 200年ほど前にベトナムがカンボジアから 奪いとったものです。
メコンデルタのホーチミン市にカンボジア人が多いのもこのためです。
メコン河口の台湾工業団地の計画図 1996年。 右が筆者(桑原政則) |
(※1) http://izushin.blogspot.jp/2010/04/blog-post_3773.html