西郷の妻・加那は「恋人=愛(かな)し」から

黒糖せんべい 愛加那(鹿児島~沖縄へのゆれる船上にて撮影のため、ピンぼけ)。2008年2月

  • 西郷隆盛の奄美での妻の名は愛加那です。
    加那とは「愛(かな)し」に由来し、「恋しい人」のことです。
    奄美ではよく使われます。
  • 田端義夫が、1962年(S37年)にうたった「島育ち」に 「加那(かな)も年頃 加那も年頃」と加那がうたわれています。
  • 奄美の名瀬(なぜ)港から沖縄への船の売店で「沖縄へのみやげは?」とたずねたら、写真の黒糖せんべい「愛加那」を真っ先に推薦されました。
  • 「加那」という黒糖焼酎もあります。
    黒糖焼酎は奄美だけに許された焼酎で、毎年10%売り上げがのびています。
  • 田端義夫の思い出

    田端義夫は、三重県松阪市の出身です。今から60年ほど前、わたしも疎開(そかい、戦争で田舎にすむこと)で松阪(まっつぁか)のさらに山奥に住んでいました。
  • 松阪市生まれの田端義夫が名古屋で美空ひばりと共演中、何者かにほほを切られました。
    地元の松阪では「バタやんが、えらいことに、おうたんや」と大騒ぎでした。
  • 1962年の「島育ち」を、東京での学生時代に昔のバタやんを思い浮かべながら、口ずさんだりしました。「加那(=恋しい人)」は人名だと今回の奄美訪問まで40年間おもっていました。
  • 奄美合宿で金メダルを獲得した野口みずき選手も、三重県出身です。バタやんの「島育ち」が無言の追い風になったのでしょうか。
  • 「島育ち」 [演奏]

    1
    赤い蘇鉄(そてつ)の 実も熟れる頃
    加那(かな)も年頃 加那も年頃
    大島育ち

    2
    黒潮(くるしゅ) 黒髪(くるかみ) 
    女身(うなぐみ)ぬ かなしゃ
    想い真胸に 想い真胸に
    織る島紬(つむぎ)

    3
    朝は西風 夜(よ)は南風
    沖ぬ立神(たちがみゃ) 沖ぬ立神
    又 片瀬波

    夜業(よなべ)おさおさ 織るおさの音
    せめて通わそ せめて通わそ
    此の胸添えて

    (有川邦彦作詞・三界稔作曲)
田端義夫1919年生まれ

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【※】
三重県・松阪(まつさか)市
蒲生氏郷。三井高利(現在の三井グループの始祖。本居宣長。小津安二郎。東畑精一。奥田碩(ひろし)。 

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