観光立国のためには入国、滞在しやすく (NK2012/10/28)
観光立国実現の道は 空港や港湾、使いやすく JTB社長 田川博己氏 小サイズに変更 中サイズに変更 大サイズに変更 保存 印刷 国が成長戦略の一つに掲げる観光。2020年に訪日外国人旅行者数2500万人を目指すが 11年は622万人 にとどまる。最近は周辺国との関係悪化もあり、先行きは不透明だ。今、観光立国の実現に向け何が必要なのか。JTBの田川博己社長(日本旅行業協会副会長)と三越伊勢丹ホールディングス(HD)の石塚邦雄会長(日本百貨店協会副会長)に聞いた。 ――2003年に小泉純一郎首相が『ビジット・ジャパン』と銘打って観光立国を目指す方針を明確に示しました。約10年が経過してどのように評価していますか。 「確かに03年に521万人だった海外からの旅行者は、ピークの10年には861万人にまで増えた。しかし、世界各国・地域の外国人訪問者数ランキングでは30位にとどまっている。これは03年当時とほとんど変わっていない。世界第3位の経済規模の日本でいながらこの順位の低さの原因を考えていかなくてはならないだろう。 第1位のフランスを訪れる外国人は7680万人 だ」 「この間に日本各地の交通機関や案内板などの表示で中国語やハングルをよく見かけるようになり環境整備も進んではいる。しかし海外で(メニューなどを除き)日本語表示は見かけるわけではない。もっと取り組むべき大切なことがあるはずだ」 ――根本的な部分はどこにあると思われますか。 「簡単なことだ。1970年代に大型旅客機ジャンボが就航した時に日本人の海外旅行の大衆化が進んだ。このように供給量(座席数)を増やせばいいのだ。国内外の大手航空会社は燃費の良い機材の小型化の流れになっているが、チャーター便の規制緩和や格安航空会社(LCC)の相次ぐ参入もあり市場拡大の条件は整いつつある」 「日本は島国だから 大型のクルーズ船で訪れやすいように港湾の整備 も必要だ。不幸なことに 10万トン級の大型船がベイブリッジ(横浜市)やレインボーブリッジ(東京)をくぐれない状況 で、港に立ち寄ることができないでいる」 「実は入国時がネックになることがある。 地方空港や港湾ではCIQ(税関、出入国管理、検疫)...