阿倍 仲麻呂(あべ の なかまろ)。奈良時代の遣唐留学生。節度使としてベトナムにおもむく

阿倍 仲麻呂(あべ の なかまろ)。奈良時代の遣唐留学生。節度使としてベトナムにおもむく


・698年 - 770年1月。73歳

阿倍仲麻呂(あべ の なかまろ)は、奈良時代の遣唐留学生です。
科挙の試験に合格し、玄宗皇帝につかえ重用されます。
詩人の李白や王維などとも交友があります。
    【※】科挙の試験
高級官僚を登用するための試験制度。1300年以上続きました。


阿部仲麻呂は 安南節度使(大使)として、ハノイに2度 駐在します。

節度使とは、唐の時代の辺境要地の軍団の長のことをいいます。
辺境諸州の民政、財政を司ったため、私兵を養い強大な力を蓄えたものもいます。


鑑真をともなって、帰国の途につきますが、難破して果たせません。

在唐54年、阿倍仲麻呂は日本に帰ることはできません。

望郷の歌が有名です。

「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 
三笠の山に 出でし月かも」(阿倍仲麻呂)

(大空をはるかに仰ぎ見れば、(月が出ている。)
昔、春日の三笠山からのぼったあの月と同じ月なのだなあ。)


【※】中国の王朝
隋→ 唐(618年~907年)→ → → →