チャイナ・ネットワーク(大中華圏)とは?

インラックタイ首相  (※)

世界は国境を超えた人間のネットワークの時代に入っています。

チャイナ・ネットワークとは、世界の「チャイニーズ(中華民族)」のネットワークのことです。

ここでは、大中華圏(Greater China region)とは次を指します。
  1. 中国
  2. 台湾
  3. 香港
  4. シンガポール
チャイニーズには、華僑(海外華人、Overseas Chinese)4千万も含みます。

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100万人以上の台湾人が中国大陸に移住し、果敢にビジネスを展開しています。
上海には、台湾人専用入国審査カウンターがあります。
大陸の台湾メーカーは、中国のエレクトニクス産業の輸出額の半分以上を担っています。

シンガポールは大中華圏の研究センターです。
高度先進医療を受けるために、毎年10万人が大陸からやってきます。

「世界客家(ハッカ)大会」には、大陸、台湾など世界中の客家が、国家などと関係なく、一堂に会しています。 

客家著名人:洪秀全(太平天国の天王) 孫文(中華民国初代総統) 朱徳(中国共産党初代元帥) 鄧小平(元中華人民共和国最高指導者) 李登輝(台湾前総統) タクシン(タイ国元首相) リー・クァンユー(李光耀、シンガポール初代首相) 胡文虎(タイガーバーム発明者) インラック・シナワット(タイ首相)

日本の貿易総額の3割以上が大中華圏を相手にしています。
アメリカとは14%です。(2010年)

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世界中に中国人は住んでいます。

イギリスには2006年現在50万人すんでおり、毎年1割ずつふえています。
英連邦に属していた香港からの移民が多いです。

彼らは英連邦への加盟国(シンガポール、マレーシア、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南ア)へも移民し、そこからイギリスに入ったりしています。

南アフリカには35万人住んでいるのは、ともに英連邦加盟国だからです。

1989年、ハンガリーのブタペストで会った中華料理店の主人のアメリカ行きの遠大な計画です。
 「私は、家族と中国東北部から極東ロシアに入りました。
働きながら人脈をたよりに西へ西へとロシアを移動しました。
いずれイギリスに入り、カナダへ行き、最後はアメリカ人なる予定です。
20年計画です。」

    ロシアに100万、
    フランスに70万、
    アメリカに380万、
    カナダに130万、
    南米ペルーに130万、
    オーストラリアに70万。

日本には、在65万人の中国人が居住しています。
在日外国人の3割強で、トップです。

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中国人は、向こうの国に居続ける傾向が大です。

日本人は海外赴任が終わるとさっさと引き上げてしまいます。
戻らない日本人を輩出する必要があります。

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大中華圏のネットワークは強く太くなってきています。

日本が意識すべきは、単独の中国ではなく、

    ・大中華圏、
    ・チャイナ・ネットワーク

です。

Overseas Chinese

【cf.】大前研一、寺島実郎