井沢元彦:『源氏物語』は、源氏を鎮魂するためにつくられた <読書メモ

源氏とは臣籍降下した実在の氏族です。
臣籍降下とは、皇族が皇族をやめることです。

天皇にあまりに子供が多いと財政負担が多くなるので、臣籍(皇族以外)に降下させて独立させます。

光源氏は、天皇の子で臣籍降下の身となりました。
やがて、すぐれた能力を認められて出世していきます。

光源氏のライバルは、右大臣家(藤原氏がモデル)でした。

現実の世界では、『源氏物語』成立の150年ほど前、源融(みなもと の とおる、822年- 895年)、源常(みなもと の ときわ、812年-854年)は、藤原氏に破れ排斥されました。
藤原氏は源氏に完全な勝利を収めました。

ところで紫式部は藤原系の皇后の女官でした。
藤原道長が保護者でした。

藤原氏側は、源氏の怨念を恐れて、鎮魂する意味で、源氏物語を生み出しました。

紫式部
源氏物語

【追】
紫式部や清少納言の本名はわかっていません。
本名がわかると、のろわれたりするので、
女性保護の立場から、実名を隠していました。


井沢元彦

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